傷心と放課後の教室
「あっははははははは!!!」
「笑うな。ぐすっ」
アヤカちゃんを先に出し、ぼくはひとり階段に座り込んでいた。
「いやぁ、いい雰囲気になったと思って隠れて聞いていたら!なんだこの展開!!」
アルビノが茶化しに来なくて平和だと思ってたら盗み聞きか。
プライバシーの侵害だっ。
「でも、これで今日の一善は決まりじゃねぇか」
そう言いながらぼくの隣に腰を下ろすアルビノ。
「う゛ぅ…」
そんなことより失恋のキズの方がデカい。
憧れのあの子が自分の幼い頃からの親友に惚れていた、なんて…。
「うぇえ…」
アヤカちゃんのいなくなった階段室で、ぼくは情けない声を出した。
「おい、マコト。男なら、惚れた女の幸せを願おうぜ。な?」
「アルビノ…」
アルビノがやさしい笑みを浮かべながらぼくの肩に手を置いた。
しかたない。
がんばるか。
好きな子のために、応援してやろうじゃないか。
痛みを払うように、ぼくは勢い良く立ち上がった。
ーー『えーっと?アヤカちゃん、今日告白するんだっけ?』
『放課後?階段室?OK』
『カナデを呼び出せばいいのね』
『お安い御用さ!』ーー
「おい?マコト?オマエは残んなくていいだろ?」
「うん」
放課後の教室でぼくとアルビノ。
「…勉強、したくて」
「ふぅん」アルビノは机の上に座っていた。
「あっ」
外を眺めていたアルビノが声をあげた。
「キドちゃん、うまくいったみたいだぜ」
一日一膳、clear。
でも、
ぼくは複雑な気持ちだった。
――Day 3 Clear――




