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ぼくとアルビノの生存活動  作者: 新山七瀬
2日目
4/13

一日一善がもたらした効果

目が覚めた。

と、すぐさま自分の体に触る。

ぼくの体はちゃんと存在していた。

「生きてる…」

こんなに自分を愛しく思ったことはない。

こんなに「生」を実感したこともない、と思う。

「良かったな、マコト」

声のする方を向くと、そこにアルビノがいた。

「ゴミ拾いのおかげだな」

そう微笑むアルビノを見ていると、実はアルビノは綺麗な顔をしていることに気付く。

いわゆる「中性的なイケメン」ってやつ。

実はコイツを初めて見た時、男か女か分からなかったんだよなぁ。つやつやサラサラのロングヘアだし。

だがしかし、

「おい、『善は急げ』って言うだろ。モタモタすんな。早く行くぞ」

中性的なルックスでこの口の悪さとドSっぷりである…。

アルビノはダッフルコートのポケットに手を入れ、ぼくをおいて部屋から出ようとしている。

「ま、待って」

ぼくはあわてて着替えてアルビノのあとを追った。


家の外で待っていたアルビノにバカにされながら今日は何をしようかと話し合う。

「あらぁ?真くんじゃなーい」

「あ、どうも」

声をかけてきたのは隣の家のおばさんだ。

登校する時、毎朝のように会う。

すっかり顔なじみというか。

「わたしね、昨日真くん見たわよ~」

「そ、そうなんですか!?」

「うんうん、わたし感動しちゃったわぁ。地域の活動でもないのにゴミ拾いしてるんだもの!」

おばさんはとても誇らしげに語っていた。

ぼくは思わずアルビノの顔を見上げた。

「偉いわねぇ、真くん」

おばさんの満面の笑み。

誰だって褒められて悪い気はしない。

「わたしね、本当に感動しちゃって、ついついいろんな人に言っちゃったのよ。そしたらね!みんなも感心してたわよー。よかったわねぇ!」

生きるためにしていた一日一善が思わぬところで素晴らしい効果をもたらした。

まさかぼくの評価まで上げてくれるとは。

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