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ぼくとアルビノの生存活動  作者: 新山七瀬
4日目
11/13

日比野 明衣

このやかましいツインテールの説明をしなければなるまい。

コイツは日比野(ひびの) 明衣(めい)

まぁ、やかましい。小柄で声が高くてキンキンする。

肩に付くか付かないかくらいのツインテールは、いつもメイに合わせて落ち着きなく揺れている。

「むぐむぐーっ!!(はなしてーっ!!)」

「あ…ごめん」

そういえばメイの口を塞いだままだった。階段室に着いたからひとまず大丈夫だろう。ぼくは手を離してやった。

「ぷはぁっ」

ま、ぼく的には口封じしておいたままの方が良かったんだけど。

「あのさ、なんで「ねぇねぇ!このイケメンさんは誰!?」」

ほらみろ、いきなり人のセリフをさえぎる。

「メイ…コイツが見えてるの?」

コクコクと激しく頷くせいでツインテールが暴れている。

「コイツはアルビノ。本人曰く、ぼく以外には見えないらしいんだけど…」

メイがきょとんと首を傾げた。

「わたし、アルビノさんのとこ見えてるよ??」

「…うん、そうみたいだね」

ぼくが新たな展開に困惑しているのをよそに、メイはアルビノの方に体を向けた。

アルビノはツインテール少女の期待の眼差しに、これからの展開を感じてたじろいだ。

「アルビノさんっ!!質問してもいいですかっ!」

「え、お、おう…」

半ば気迫に負け、アルビノがyesと言ったが最後。

メイのマシンガントークが炸裂した。

「なんで室内でコート着てるの?」

「髪白いし、眼赤いし、イケメンさんだし、外国の人なの?」

「もしかして転校生なの?」

興味を持った相手にはこうなる事がある。

可哀想にアルビノ。質問攻めにされてるよ…。

アルビノは質問に対して曖昧に答えている。

笑顔で対応しているつもりだろうけど、ぼくには苦笑いにしか見えない。


『キーン コーン カーン コーン…』


予鈴の音が聞こえると、よくやったと言わんばかりにアルビノの表情が開けた。

「また、あとで話しましょうか。今はとりあえず」

ニッコリとイケメンスマイルでメイを制した。

「…はぁい」

メイは物足りなさそうに階段室をあとにした。


メイがいなくなって少し嬉しそうな、ほっとしたようなアルビノ。

「アルビノの敬語初めて聞いた」

「紳士としてのマナー、だな」

あれ、ぼくには初めからタメ口だったよね???

しかもすごい剣幕でキレられた印象が強いんですが。あれ??

「あぁ…疲れた…」

こんなぼくをよそにアルビノがぐったりしている。

初めて会った人をここまで疲れさせられるものだろうか。違う意味でメイのすごさを感じた。

「…あ」

「どうした、マコト」

「一つ聞いていい?」

「一つだけな」

どうやらさっきの質問攻めに懲りたらしい。

本当はぼくも聞きたいことがたくさんあったけど、これ以上疲れさせたら可哀想だ。

「アルビノ、他の人には見えないんじゃなかったの?」

「そのはずなんだけどな。俺様だって予想外だよ…」

アルビノが眉をひそめた。

アルビノが予想外って…相当じゃないか?


そういえば、ぼくはアルビノについていろいろ知っていると思っていたが、メイがマシンガン質問していたときに気づいた。

メイのしていた質問の答えはぼくも知らなかったのだ。

これから知る機会はあるのだろうか。

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