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消える
「この世界から消えてしまいたい。『死ぬ』のではなく『消える』(1月7日」
僕は「死ぬ」ことに抵抗を持っている。
というよりも、「死ぬ」ということの中途半端さが嫌いなのだ。
死ぬ、命を失うということで、僕の生命活動は途絶えるだろう。だが、この世界に僕が何かを残してしまうことは間違いない。消えるのなら綺麗さっぱり消えてしまいたい。
そう思っていた。いや、今も思っている。
人は何かを残すために生まれる。
頭では理解しているものの、受け入れられない。
人の心は不安定だ。不安定で、矛盾だらけ。
だが、それでいいのだろう。
単純でも明快でもなくていい。
複雑でからまっていても--僕らはこれを嫌うが--それでもいい。
それが人間なのだ。




