6刀
一時間目は、国語。
二時間目は、数学。
三時間目は、社会。
四時間目は、英語。
ここまでは、普通の学校通り…
だった。
「あの、仁さん?次って…?」
「鎦ちゃん、友達いないの?あと、仁でいいって!」
「いないですよ?すいません、癖なんですよ」
嘘です、癖なんかじゃないです。
クラス中の女子からの目線が痛いからです。
「昼からは、実技なんだけど…」
アレ?
仁さんの後ろ…
スパン!!
「痛ッてェ!」
「なぁに女の子たぶらかしてるんや!仁也っ!」
「違うって!ほら、不登校してた~!」
え?誰誰?
スゴイ美人さん…で、関西弁。
大和美人って感じで、色白長髪で…!
「ああ!守城鎦花さんやね!」
「はい?ええと…?」
「僕は、水谷夕暮ゆうんよ!大阪生まれやねん!よろしくなぁ!」
ん…?僕…?
「おい、夕暮…。ふざけんな!お前も男だろ!」
「なにゆうてるん?僕はどー見たって男やろ?」
「えぇと…?」
夕暮さん、どう見てもセーラー服で、この学校の女の子の制服なんですが。
「ちなみにな、僕は3-1やから!いつでも来ていいで?」
「はい!」
「やったな!これで友達増えたわぁ!」
スゴイ上機嫌ですね、夕暮さん。
「これで、次のバトルシップにでれるなぁ!」
「何いってんだよ!?コイツと組む気か!!」
「しゃぁないやろ!3人1組なんやし!」
あれ?なんか…。
話が全然読めませんが。
バトルシップ?何それ…。
「仁也、知らへんの!?鎦花凄いんやで!」
「あの、話が…!話が全く分かりませんが!」
「お前は後回し!何いってんだ夕暮!不登校がスゲぇわけねぇだろ!」
軽く傷ついたんですけど。
ねぇ、後回し×不登校がスゲェわけねぇだろ!のダブルパンチは酷くないですか。
「5歳のころからずっと、二刀流部門で優勝してるんやで?」
「ほぅ…」
あの。
怖いです、仁さん。
兄貴に負けず劣らず、怖いですが。
だから…!
その目を止めてくださいってばぁ…;;
。