5刀
錐崎仁也。
学生アイドルとして有名で、ジャニーズ所属。
俳優の仕事もこなす、売れっ子芸人…
が、目の前にいる。
しかも、殺傷事件を起こしてる。
「ななななんで!?」
「は?意味分かんねー。」
ははは、と軽く笑って受け流す。
「めんどくせぇ事に、この学校、学年首位が学校案内しなきゃいけねぇんだよな。」
「はぁ。」
「ほら、ついてこい!!!」
腕を掴まれ、ふらふらしながらも、錐崎さんについていく。
「ここは、3年塔でな。1~12組まであるんだ」
「はい」
「この下は2年塔、でその下は1年塔。」
「はぁ…」
「じゃあ、次は教室塔じゃなくて、別校舎に行こうか。」
「保健室からで」
第2校舎1階 保健室。
「おー、錐崎。また殺ったのか。」
「はいはい、うっせーな。あ、こいつ保険医の字神な」
「はじめまして。守城鎦花です」
「あーあー!なんだ、錮皇の妹?」
「はい、そうです!」
「久しぶりだなー!あ、おぼえてない?紫煙だよ」
「!!!」
字神紫煙。
錮皇兄さんと藍ちゃんと同級生で唯一喧嘩を仲裁できる人。
「紫煙さん!」
「知り合い?」
「黙ってな、錐崎。久しぶり、鎦花」
「錐崎さんって、いっつも殺ってるんですか?」
「あ、仁ってよんで!」
「お前…そんなことしたら、理事長に停学にされるぞ…!!」
「いや、いいですよ?じゃあ仁?」
「まあいつもの事だよな?字神?」
「そうだが…、お前ら、時間…」
「「あ!!!」」
走って、教室に戻る。
なんだか。友達が出来てよかったなっ♪
「ああ、もうなぁ…。シスコン共|《藍季と錮皇》にはどう説明しようか…」
保健室で、手当てをしながら呟く保険医を別に陽は暮れていった。
。