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55刀
真っ白な髪の色。
焼けるような赤い目。
それはまさに別人。
そして、私の思いは全て怒りのままに。
「は?なんで能力をつかえるのかにゃぁ!?」
「鎦花ァ!?」
「…」
びちゃ、と全身にかえり血を浴びたのを感じる。
「え?あ、にゃぁあああああああ!?」
気付けば相手の右腕が飛び、地面に落ちている。
「り、リタイアするから、ゆ、ゆ許して!」
すでに特徴的な「にゃ」という口癖をわすれた榧さんが泣き叫んでいた。
「…」
助けを請うように、頭を垂れ泣き叫び近寄ってくる。
鎌を振り上げた榧さん。
同時に口角を上げた【憤怒】が相手より早く殴る。
「は…にゃぁ?」
脳震盪を起こした榧さんは、あっけなく倒れた。
これで2勝!!