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44刀
「つ、疲れました…」
ふぅ、と私は一息吐いた。
「まぁ、次が決勝やからな!」
明日なんやで!と、陽気に夕暮さんは言う。
「俺は休むが、二人はどうする?」
「私は準決勝を見てきます!」
そう二人に告げて、会場が映されるモニターへと私は向かった
「おい、夕暮。
お前も使っているんだろう?潜在能力を」
「なんのことやら」
ケラケラと夕暮は笑う。
俺にも、少し分かってきた。
コイツも能力者だと言う事が。
「あぁ、仁には、もうええか。」
「は?」
「鎦ちゃんには内緒やで。嫌われとうないからな!」
「僕の能力は【蜃気楼】」
幻術よりも強い催眠によって、いろいろ誤魔化したりする能力。だそうだ。
「そして、僕は女の子だよ!仁!」
「…は?」
な ん だ と
「は?自分で違うって!って言うかお前!?」
「秘密やで☆」
前を隠せぇええええええ!!!!!