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。鈍。  作者: 深水葉月
5/89

3刀


 守城家に次男と三男の双子コンビが帰省したそうです。

 

 だけど、鎦花りゅうかは今日も引きこもる。

 剣士なんかならない、学校も大嫌い。


 ほのぼの系引きこもり阻止物語。




「おい!鎦花!出てこい!」


 耳障りな錮皇こおう兄さんの声。

 そうやって、いつもあたしを追い詰める。

 この家も、錮皇兄さんも、ぜんぶ、ぜんぶ、


 だいきらい。




 _______


 気がつけば、もう夜。

 時計代わりのあたしのノートパソコン(あいぼう)をつけた。

 

 時刻は、23時55分。

 

 もう少しで、一日が終わるな。

 と、閉ざされた空間で私は一人呟く。


 「どうしてこうなったのかな。」


 

『それは、自分がしたからよ。』


 扉の前から聞こえる、誰かの声。 

「嘘よ、私は逃げるために・・・」

『その意思はあなたのものでしょう?』

「違う、違う、ちがう、望んでない。」

『言い訳するなよ、ねえ?』

「黙れ、何を、何を分かった気になって・・・!」


『逃げることは、回避すること。

 あんた、何も考えてないじゃないか。』


 声は、それを言って消えた。

 私は、あたしは、私は・・・。

 どうしたかった?


 _______


「おはよう、兄さん達。朝食は?」

「え?鎦花?」

「何?錮皇兄さん。早くしてよ、時間になるじゃない。」

「あ・・・、ああ。」


 食卓を囲む美味しそうなパン。

 色とりどりの野菜のサラダ。

 初めて・・・いや、小学生以来の朝ごはん。




かなと兄さん、昨夜はありがとう。」


 恥ずかしそうにうつむいた、鑕兄さんの顔は笑っていた。


 脱・引きこもりな鎦花ちゃんでよかったです。

 きっと、鑕兄さんは元引きこもりです。

 

 どーでもいいけど、錨兄さんがしゃべってないや。

 

 やっぱり朝はパン派の作者でした。


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