37/89
31刀
「あぁ…、つまらないね」
藍季は椅子に座り、ワインを口に含んだ。
どこともいえず、どこか見たことのあるような、そんな曖昧な暗い部屋の中に4つの影が浮かぶ。
「やあ、同級生。
『あの方』から連絡がきたよ」
どこか一方通行な話を藍季はする。
「ちょっと待てよ。
死にかけていた奴が?」
「無礼な口をつぐんで欲しいね、錮皇」
「事実だろ。」
藍季は『あの方』に能力を与えられたときから『あの方』を深く信仰している。
それは3人が分かっている事であった。
「で、何だったんだ?」
「ある2名の生徒に興味があるらしいよ」
クスクスと、藍季は笑う。
「守城鎦花と、水谷夕暮に、ね」
異様な空間の扉を閉めて、俺は家に帰る。
自分が殺そうとして自分が殺された奴に興味を持つとは意外だ。
『あの方』、それは人間の第2の始祖。
現在の名は「粕谷優」であり、本名を『Noah』と言う。
これを投稿するあいだ、2回データが吹っ飛びました。
リアルに泣けました。
参拾刀突破ありがとう!
回を重ねることに方向性が不明になってきているこのごろです。