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。鈍。  作者: 深水葉月
36/89

30刀



 試合が終わって、二人は俺に駆け寄った。

「あ、あの仁さ…、っ、なんで斬らなかったんですか?」

「あ?いいじゃないか」

「ふふふ、鈍いわぁ!鎦ちゃん!

 あんな、仁はな…」

「夕暮ぇぇぇええ!!!」

「?…喧嘩はダメですよー?」

 鎦花は何も知らず夕暮に殴りかかる俺を止める。

 鈍いな。本当に鈍い。…きっと、俺よりも。


 どうやら俺は恋してしまったらしい。

 そして、相手が相手だけに前途多難みたいだ。

 でも、必ず守ってみせる。

 

 そして、俺は潜在能力をこの世から消してみせる…!




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