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17刀
ピィィー!!!!!
高らかになる笛の音でバトルシップは始まった。
いきなりその太刀で仁さんは相手に斬りかかる。
それを援護するかのように、夕暮さんは銃を撃つ。
私は少し遅れて、相手の一人に斬りかかる。
たしか、ルールは相手を地面に倒せば終了だから―!
二つの刀を使って、相手に反撃の隙も与えず斬りかかる。
「―――っ!」
相手の一人、確か福生くんの撃った弾が足に被弾して、思わず後ろに下がる。
「鎦ちゃん!!! 大丈夫ー!?」
すぐに夕暮さんが福生くんの手元を狙って、銃を撃つ。
足から大量の血が出て、『あの日』をフラッシュバックさせる。
血、血、血、血。
「鎦花!危ねぇ!!!!」
仁さんの声にハッとして、剣を握る。
相手が飛びかかってきた。
相手の武器は槍。
反射のタイミングが遅かった私は、右腕に傷を負う。
飛び散る血飛沫。
赤の世界。
「●●●―――!」
自分の中から声が聞こえる。
そうか、あの日も。
優くんを殺ったのは私。
私であり、私の潜在能力―!
「【七大罪】―――!」