表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
。鈍。  作者: 深水葉月
16/89

14刀



 一次試験も終わり、私はいったん泊まることになった寮の部屋で休む。

 寮というよりも、普通のビジネスホテルに近い作りになっているその部屋は、豪華で広い。



 二次試験からは、いよいよ実戦。

 つまりは“殺し合い”で、死者が出てもかまわないみたい。


 いつも丹念に手入れしてある、二つの剣をそっと触る。

 人を斬れなくなった、剣士として“なまくら”な私が握る剣。

 長い方を「蒼零刀そうれいとう」短い方を「想朱刀ししゅとう」と、銘柄が打ってある。


 

 そっと、その刀を撫でる。


 『あの』事から。

 私は刀を握るだけで恐怖するようになった。



「なんでかな…。」

 頬を涙が伝う。


 『あの子』は、殺してしまった。

 唯一のライバルで。

 とても優しくて…。




 涙を拭って、目をつぶる。


 もう、寝ないと…。




.

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ