8刀
今日も絶え間なく。
キャーキャーという歓声と。
私に対する悪口が。
聞こえているんだけど…。
「なぁなぁ、鎦ちゃん“二刀流”って重くあらへん?」
「ばかじゃねーのか、夕暮。重いわけねぇだろ、な?」
いやいやいや。
この学校の人気組が、私に話を振らないでください。
ってゆーか。
なら!不登校なんてしなかったらよかった…。って今さら後悔してます…。
「それはですね、太刀と違って重さを二つに分散させてるんです。
慣れるまでは少し重いですが。」
「そうなんか…!」
くしゃくしゃと、頭を夕暮さんが撫でてくる。
あああああああ!
そのたびに親衛隊?wの方の目線が…。
「じゃ。俺らは、行こっか。」
「…?ああ!次移動でしたっけ!」
トタトタと仁さんの後を走って追いかける。
「あー、仲のいいことで。」
「紫煙さん!」
「あ、不良保険医。」
「黙れ仁。」
早くも火花を散らしている二人を横目で見て、
これが犬猿の仲というものなのかって、始めてじゃないけど理解しました…。アハハ…。
「なんですか?紫煙さん?」
「ちょっとな、理事長が呼んでる。仁もだ。」
「は…!?俺も?」
「ざまあみろw」
「保険医殺す…!」
「ダメですよー、仁さん!」
なんとか仲裁に入って、妨げる。
でも、呼び出しって何だろう?
「仁さん!早く行きましょうよー!」
「あ…、ああ、わかったって!」
ぐいぐいと引っ張って理事長室まで連れていく。
何もしてないのに呼び出しって…。
いったいどういうことなんだろ。
。