8.イサークとリズ そのに
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すみません
再び出会ったのはそれから7年もすぎていた
14という多感な時期だったからだろうか、それとも辛い環境だったせいだろうか、リズはイサークに惹かれていった
それが恋情になるまでには時間がかからなかった
テオバルト以外から認められていないリズだったがそのテオバルトすら最近ではよそよそしい
心細さもあってたまに会えるイサークに依存していった
「リズ、君を守りますからもうこんな事辞めませんか?」
会う度に言われた言葉に初めこそ反発したがいつしかそれもいいのかもしれないと思うようになった
イサークと一緒になって、イサークに守られ、自分は家を守る
そんな生き方もあるのではないかと思った
「守って、くれますか? いっくんが僕を」
弱音だったと思う
強くなれないから縋りたくなったのだと思う
「守ります、俺がリズを」
その言葉に喜んでしまった
リズはこの時男でいることに限界を覚えていた
認知阻害の魔法具を使って女とバレにくくしていた
この魔法具が効かない人は王国に一人もいないと言われていた
その力で誤魔化せがしたが力の差だけは無理だったのだ
もう逃げたい
そう思ってしまった
部屋にイサークが来たのは驚いたがもう隠すこともないかと同室に男性がいるとも告げる
するとイサークは眉をひそめ肩を掴んで低い声をだした
「醜聞ですよ? 君は、『王子』に嫁ぐのですよ? そして近衛騎士になる俺が守るので」
「……っ、君は、僕が女だといつ知って……?」
「初めから知ってました。俺は君が王子に嫁ぐまで男性として過ごすと聞いていましたから」
王国には王子が3人いるらしい
第1王子で王太子、第2王子、それに王都にはいない第3王子の3人である
どの王子かは知らないが許嫁が居たのだろう
それを知らないのはリズだけだったらしい
「僕を守るって言うのは、僕に他の人に嫁げという事ですか?」
声が震えていた
掴まれた肩が痛かった
何より否定して欲しかった
「そうですよ、俺はリズを守るために騎士に……」
肯定の声が聞こえた瞬間リズは声を荒らげた
「いっくん、君は酷いです、僕の気持ちは……なんです! 僕は、ただ君と同じ立場に……だからそんなの……」
ふぅふぅと息を吐く
そうしないと泣き出しそうだったからだ
『僕の気持ちは君を思ってる、好きなんです』
それを言うのも言葉がつっかえる
言ったら何かが終わる気がしていえなかった
「リズと同じ立場は不可能です」
どこまでも冷静なイサークにリズは失恋したのだと悟った
そして恋をした瞬間に騎士を諦めた自分
もう何もかもがなくなってしまった
夢である騎士への道も
憧れの女性としての幸せも
全て閉ざされてしまった
それがわかった瞬間にイサークを追い出し、ベッドに入って声を押し殺し泣いた
泣いて泣いて、気がつくと朝になっていた
もう辞めよう
全て捨てて、帰ろう
心が折れてしまったリズは荷物をまとめ辞表を書いた
心残りがあるとすれば良くしてくれたテオバルトに何も言えなかった事だろうか
そんなこと思いつつ部屋を出る
敷地をでて少ししたところで認知阻害の魔法具であるアンクレットを外した
もう偽る必要は無い
なんて意識ではなく夢をおう必要がもうないと思っての事だった
この日リズは全てを失った
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