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1.4 お嬢様
「おかえりなさいませ。琴乃お嬢様」
「うん、ただいま」
数人ばかりの従者が玄関に出迎えてくる。私はこの家の環境が嫌いだ。そして吉良家のお嬢様として仮面をかぶりふるまう私が大嫌いだ。
「お嬢様。本家のお引越しまであと10日に迫っておりますが、お準備のほどはいいかでしょうか?」
「うん、大丈夫」
「何か私共に手伝うことはないでしょうか?」
「平気だよ。もう自分ことぐらい自分で出来るって」
そういって3階にある自室へ向かう。木で作られた温かみのあるドアを閉めるとベットに倒れこむ。
悲しかった。勝手に自分の運命を決めてしまうこの一族が。
ただ、誰にも相談できなかった。どこにも自分の拠り所がなかった。自分のことを吉良一族の末裔であるという以外に認識してくれる人がいなかった。
この学校に望みを抱いていたけど、虚しく散ってしまうのだろうか。




