慕われているのか?
今回も体験入部初日の話です。
平塚さんの着替えが終わり、体験入部が始まった。
基本的に2年生の与謝野さんが教えていく形式だ。
この目的としては2年生の早い内から教える経験を積ませることだ。
もしも間違ったことがあれば幹部の僕が口出しをしていく。
本来は、与謝野さん、織田、森の3人がいるはずだが森は遅刻のため体育館の周りを10周という罰トレーニングを課しており織田は監視として同伴させている。
「この動きはこうすれば、いいんだよ」
「あっ、確かに!!ありがとうございます」
と与謝野さんも問題なく教えている。
「先輩、森の罰トレーニング終わりました」
「おう、そうか」
「す、すいません。寝坊してしまい……」
「森、10周追加。織田、監視」
「おい森!!何故理由を言う!?」
「あっ!! やっちまった!?」
「……さっさとやってこい」
「森、行くぞ!!」
「先輩の鬼〜〜!!」
と織田と森はまた罰トレーニングに向かった。
「あいつは、まだ懲りないのか……」
その後、2人が罰トレーニングから帰ってきたのち、2年生の3人は大会が近いのもあり各自の練習をさせることにした。
……その結果、平塚さんは僕が見ることになった。
「こんな感じですか?」
「うん、そんな感じで大丈夫かな」
と平塚さんの動きを見ていると昔の自分を思い出した。
……昔は僕もこんな感じだったのかな。
気がついたら、もう幹部ですか。早いな……。
「先輩?どうかされましたか?」
「いや、昔の自分を思い出したところだよ」
「先輩の1年生の頃ですか?」
「そう、昔は僕もこんな感じだったな……」
「昔の先輩の映像見たいですね〜〜」
「やめとけ、見ても何にも得にならん」
「平塚さん、映像なら今あるよ!!」
と与謝野さんが自分のスマホを持ってきた。
「何であるの!?」
「私だけじゃなくて今の2年生全員持ってます!!」
「まさかと思うが、森と織田は消したよな?」
「「……すみません!!」」
とその場で土下座をする2人。
「お前ら何してるの!?」
「技の手本に使おうと」
「右に同じく」
「テメェら、部費倍な」
「そんな無慈悲な!?」
「先輩は後輩の成長を妨害するんですか!?」
「ならまず本人の許可をとれや!!」
「「「あっ、確かに」」」
「今気づくんかい……」
「先輩達、仲がいいんですね」
「これがかい?」
と僕が聞くと
「2年生の先輩方のボケと国木田先輩のそれに対するツッコミが見てて楽しいです!!」
「僕は疲れるんだけどね……」
「いいじゃないです〜後輩と仲がいい証拠ですよ」
「そうですよ〜〜毎月、先輩の家に後輩が普通来ますか?
来ませんよね?」
「そうですよ〜〜」
と与謝野さん、森、織田の2年生。
「……お前ら部費、本当に2倍にするぞ?」
と笑顔で僕が言うと
「「「すいませんでした!!」」」
と全員で謝ってきた。
「なら片付けを早くやる!!」
「「「分かりました!! 国木田大先輩!!」」」
「だから大先輩はやめろって!!」
題名が「後輩と付き合ってみた」なのに全然
付き合い展開にならなくてすみません!!
次ぐらいから、そんな展開にしていこうと思います。





