親か
今回で国木田の両親編はおしまいです。
平成30年 9月30日加筆しました
どうやら僕がいないうちにすっかり七海と親父達は
仲良くなったようだ。
……僕の黒歴史を使って。
仲良くなったのはとてもいい事だと思う。
それに関しては悪い事だとは思わない。
ただ……
「何で本人がいる前でまだアルバムを
見続けるかな!?」
というか何枚か撮られた記憶がない写真もあるし。
「ハッハハ、そりゃ隠し撮りだからな!!」
「人の心読むんじゃねぇ!! てかそれ盗撮だろ!?」
「親子に盗撮なんていう概念はない!!
あるのはその瞬間があまりにも……」
「あまりにも?」
「面白かったからだ!!」
「あんた本当に親か!?」
……親ってなんなんだろうね。
この両親を見て、そう思う僕であった。
「ハッハハ怒るな怒るな〜
七海さんに嫌われるぞ〜〜」
「一言多いんだよ!!あんたは!!」
「せ、センパイ落ち着きましょうよ〜」
七海が必死になだめるものも……
「そうよ〜たくちゃん。ほらほらこの写真を見て」
「ちょっと!? 母さん?
なんなのこの写真の量は!?」
「いや〜旅行に行くたびに一眼レフ持っていって
メモリーの上限までとっていたわ〜〜!!」
「にしても多すぎるだろ!? なんで転ぶ瞬間を
連写しているんだよ!!」
「綺麗に転びそうだったからよ〜〜」
「助けてよ!?写真撮る前にさ!!」
とこんな風に愉快な?会話が続いた。
そして晩御飯を食べ終えた僕と七海は寝室に
向かった。
・・・僕の両親かいらん気遣いをして同じ部屋に
した寝室にな!!
「もう疲れた……僕は明日帰りたい」
「確かにセンパイ色々とツッコミを入れてましたよね」
「あの両親疲れるんだよな……2人とも変なところで
頭のネジが飛んでいるからなんだろうけどさ」
「……センパイも頭のネジが飛んでいるような気が
してますけど」
「ちょっと待て、それはかなり心外なんだけど」
あんなのと一緒にされてたまるか!!
「……蛙の子は蛙ですね」
次の日
僕らは箱根を離れる事にした。
理由は簡単で、僕が両親と一緒にいると精神が
ガリガリ削られていくからである。
両親はもう少しと言っていたが部活の夏合宿の仕事が
迫っているという事を名目にして帰宅する事にした。
「もう帰るのか拓海〜!!」
「そりゃ一緒にいると疲れるんだもん……僕が……」
「ガハガハ!! 頑張れや我が息子よ!!」
「……少しは直せや」
「ねぇ、たくちゃん」
「母さんはどうしたの?」
「七海さんの事大事にしなさいよ?
とっても良い子なんだから」
珍しく母さんにしてみれば真面目な発言だった。
「分かっているよ。大事にするって」
「そう……たくちゃんがそう言うなら安心ね」
「ってかそれしか言ってないぞ?」
「良いのよ、それを言えたら。それを言えるだけで
拓ちゃんはとても偉いのよ。そんなところはあの人に
似ているみたいね」
母さんが指す“あの人”とは親父の事だろう。
「……それだけは勘弁してくれ」
これも紛れもない僕の本心だった。
「よしっ!! 七海さんに免じて仕送りを増やして
やろう!! 七海さんに免じてだからな!!」
「二度も言うな二度も」
というか僕の両親、七海の事気に入りすぎだろ。
僕達は両親と別れた後、昨日と同じ様に特急に乗り
僕らが住んでいる場所まで帰っていた。
「センパイのご両親って凄いですね……」
「疲れるけどな」
「でも私はいつかあんな家族をセンパイと
気づきたいな……」
「……絶対目標間違っている気がするけどな」
まぁでも七海となら幸せな家庭が絶対作れると
思った僕であった。
「ねぇセンパイ」
「ん?」
「私、センパイとなら絶対毎日楽しい家庭を
作れそうな気がします!!」
「あら、僕も同じ事考えていたよ」
「以心伝心……これはもう市役所に……!!」
「早い早い」





