朝は寝たい
体験入部初日の帰り道、僕と平塚さんは家が隣というのもあり、一緒に帰っていた。
「幹部の僕が言うのもなんだが、本日に大丈夫？」
「大丈夫ですよ。私これでも体や心は丈夫です！！ 」
「ならいいが、そう言えば夜ご飯はどうする？」
「何も考えてないですね。先輩は？」
「部活終わりならいつも森と一緒にラーメンに行くんだけど今日２年生は２年生会をするらしくて３人でラーメン行ったよ」
「どうしましょうか？」
「僕は外で済まそうと思っているよ」
「なら私もそうします。どこに行きましょうか？」
「無難にファミレスでいい？」
「賛成です〜〜」
と僕らは家の近くのファミレスに行った。
……この時、２年生はとある事を会議で話し合っていたのだがその内容が分かるのはもう少し後。
そして次の日
ピンポーンと誰かがチャイムを鳴らした。
もしかしたら僕が引っ越してから初めてチャイムが鳴ったのを聞いたのかもしれない。
「は〜い」
と僕は若干の眠たさと共にドアを開けると
「先輩、おはようございます〜〜！！」
と朝からハイテンションの平塚さんがいた。
「あれ、僕なんかした？」
「いえ、何もしてませんよ？
とりあえず朝一緒に行きましょう！！」
「僕、授業昼からなんだけど？」
……そうなのである。
昼からの日は朝はのんびりとし大学に向かうのが習慣だった。
「それが与謝野先輩が、入部届けが先輩がいるキャンパスにしか無いようで今日取りに来てと言われました」
「そうか……おやすみ」
パタン、と僕はドアを閉じた。
……さて寝るか。
ピンポーン、ピンポーン
……無視しよう。
ただですら部活内でのいざこざで昨日の夜、後輩から電話来て眠いのに……
ピンポーン、ピンポーン、ピンポーン
「出ないなら、先輩は女子の部屋に勝手に押し入ったって部活で言いふらしますよ？」
「分かった。行くから待って」
……さらば僕の睡眠時間。
「てか、今日授業はどうした？」
「今日は水曜日なので全休なんです！！」
「うらやま」
「なので先輩のキャンパスに行けるんですよ！！」
「全休なら、午後からでもよかったじゃん。
僕まだ寝れたよ？」
「早起きは三文の得です」
「……今のご時世に死体なんて落ちてないよ」
「屁理屈言わずに行きましょう〜〜！！」
と僕らはこんな話をしながら大学に向かった。
この後、問題に巻き込まれるなんて僕らは思っていなかった。
用語説明
２年生会
……その名の通りに２年生の集まり。大体は部活絡み
の噂や先輩の愚痴である。そして２年生会なのに３年の
国木田も呼ばれる。理由としては先輩の中で良くも
悪くも接しやすい為らしい。なお国木田が参加すると
大体食費は半分たかられる。
次回、主将が登場予定
