月を眺めて
ちょうど絶妙に、
いま、
月が見えます。
というよりむしろ、
覗き込まれています。
満月なのでしょうか。
周りは少し煙っていますが、
明るくこちらを見返しています。
自分に都合のよい解釈をするのならば、
「いいんだよ、それでいいんだよ。」
と言わんばかりに頷かれているような感じです。
なんにも言わず、ただ、微笑まれている感じです。
太陽の光は直視できないけれど、
月の光からはむしろ、
目が逸らせません。
月光にこうも惹かれるその訳はなんなのでしょう。
blueではない空が、
広く感じられます。
スクリーンに開いた穴から洩れる光のようです。
なんのためにそうしてきたかの理由が分かりました。
分かってよかったのかもしれないし、
分からなくてもよかったのかもしれません。
ショボイな、と思います。
月が雲に隠れていきます。
もういいよね、って。
もうわかったよね、って。
自分を取り戻せ、って。
早く眠りなさい、って。
good-by