表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
9/33

裏目に出ないこともない

チュンチュン




日差しがカーテンの隙間から容赦なく顔に照りつける。


「んー………目が……………目………がっ………」



とりあえず布団を被る。

お母さんが起こしに来るまで寝よう。



ガバッ



「って!一人暮らしだった!!!」



はぁ、なにをやっているんだ……私。

時計の短針が十時をさしている。

普段なら別に何ら問題のない堕落した休日なのだが、今日は話が別なのだ。



昨日



『明日の朝食は一緒に食べるか?』



『良いね、何時にする』



『フードコートの営業時間が朝は十時までに注文しないといけないから九時にフードコートで集合しよう』




『わかった、弥生ちゃんまた明日ー!』




『お、おん……また明日、か……ふふ、また明日…また明日……うふふ』




と、いうことがあったのです。



つまり、やばい。


これは、やばい。


一人でボケてノリツッコミしてる場合じゃないんだよ、うん。


急いで着替えてエレベーターへ向かう。





フードコート。



弥生は腕時計を眺めている。



「まだ十時。まだ一時間遅れだから大丈夫。大丈夫なの………ぐすん……」



辺りで食事をしている人がちらちらとこちらを見ている。

このフードコートはゆりのささやき以外の人も利用可能で、半数近くは全く知らない人。



「うぅ……視線が痛いよぉ……卯月早く来てよぉ…」






「はぁ、はぁ………あ、弥生ちゃんいた!ってあれ、誰かといる?」




視線の先には弥生と、もう一人小学生くらいの女の子がいた。



あれは誰なのかな?

少し離れて会話を聞こう。




「ねえ、ママとはぐれたの?」



「ちがう……ぐす………」



「泣いててもわからないよ、お姉さんが一緒に待っててあげるから、泣かなくていいんだよ」



「だから……泣いてなんかないもん………ぐすん……」




これはどういうことでしょう。



泣いている女の子を女の子が慰めてるのは間違いない。


しかし、少しおかしい。

いや、かなりおかしい。



なにがおかしいって、泣いてるのが弥生ちゃんで、慰めてるのが小学生くらいの女の子。



やばい、私の罪が懲役二年から終身刑に変わるぐらいやばい。



今すぐ行かなくちゃ!




「お姉さんがついてるからね」


ポンポン


小学生くらいの女の子が弥生の頭を軽く叩く。



やめて、弥生ちゃんのライフはもうゼロよ。




「ご、ごめん弥生ちゃん!」



「だから泣いて………って卯月!卯月だ!」



泣いていた顔が一変して、笑顔に変わる。



「あれがお母さ……」



「ありがとね、もう大丈夫だから」



「え、あぁ。わかりました…」



女の子のさらなる追加攻撃を阻止する。



「卯月どうしたの?」



「寝坊しちゃって、本当にごめんね」



「寝坊か、私は大丈夫だ。早く食べよう。料理は二人分注文しておいたからな」



充血した目で大丈夫って、心が痛いよ。




「わざわざ私の分までありがとう」



「いいんだ、本当は注文しないで外で食べる方が料理も冷めないで良かったんだが……」



ならなんで注文したんだろう?

寝坊した私が何言ってんだって話だけど。



「夢だと二人でフードコートでたべてたから、正夢とか………期待してないわけじゃないんだけど……」



「え?夢がどうしたの?」



小さい声でよく聞こえなかった。



「ふぇぇ?別にそんな卑猥な事なんてかんがえてないんだからね!」




卑猥って、そんなこと言ってないし。

あと何故にツンデレ。



「ああうん。じゃあお礼に私のオムライス少しあげるね」




自分のオムライスを少しすくって弥生の口元に持っていく。



「え、え、えぇぇぇぇぇ!?ちょ、まっ、こ、ふぉぉ!」



いきなりどうしたの?

え?ちょ?ま○こ?

ちょっと卑猥だよ弥生ちゃん!



「い、いらない、かな?」



「いやいるいる!」



すると口元のオムライスを口に含む。



「んふ……美味しい♥」



なんかキャラ変わってるよ!

語尾にハートが見えるよ!



「よ、よかったねー。じゃあ私もオムライスたーべよ」



触らぬ神に祟りなし。

私はなにも見てない。

下をむいてオムライスを食べよう。



「私のも食べて」



視界にカレーが侵入してくる。

カレー侵入!カレー侵入!警戒レベルを三から五へ移行!神を迎撃せ………



「んぐっ!?」



カレーが無理矢理押し込まれる。



「ね、美味しいでしょ♥」



更に口の周りにカレーのルーを塗りたくられてる気がする。



「ん……ぷはぁっ!……はぁ、ありがとう、美味しいよ。でもオムライスもあるからもう大丈夫だから」




「じゃあその口の周りに着いたルーをとってあげる」




そういって弥生は顔を近づけてくる。



「大丈夫だよ?てかなんでそんな顔近いの?」



これじゃあまるでキスするみたいじゃ……




「んにゅ!?」




「弥生ちゃん、大丈夫?本当は怒ってるよね。ごめんね」



すんでのところで弥生の顔を手で抑えた。



「え?怒ってないよ?」



「そ、そう?ならいいんだけど」



「じゃあもう一回あーん」



「いや、もう大丈夫だから!」



「はい、あーん」



「んぐっ!?」




もうやめて、私のライフはもうゼロよ!





今回のことから思ったこと。


寝坊、ダメ絶対!


少し期間が開いてすいません。


後で少し修正するかもしれません。


まあしないかもしれないです(どっちなんだ!)

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ