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運命の電話

白井卯月は春から都内の高校に通うために、下宿をすることになった。


最初は都内に住む母方の妹の親戚の家に下宿させてもらう予定だったが、離婚して母方の妹が出ていってしまって取り消しに。


急遽激安のアパートを探すこととなった。


なかなか条件に合う物件が見つからなくて、諦めかけていた時、卯月はネットで「ゆりのささやき」というアパートを見つけた。


ゆりのささやきは男子禁制という少し特殊な条件があったが、それよりも卯月の目を引いたのは料金だ。


美少女限定、家賃月額2万円~!



「ここしかないよ!建物も綺麗で部屋も広い!ここに決めた!」



思い立ったが吉日、すぐに電話をかける。



『お電話ありがとうございますぅ、こちら、ゆりのささやき大家の、野々原百合恵がお受けいたしまぁ〜す』



随分と特徴的な、おっとりとした応対に少し驚いた。



『え、えっと……。サイトを見てお電話しました、白井卯月と申します。四月から住める物件を探していまして……』



『あらぁ、そうなのぉ………。歳はいくつぅ?』



『十五歳で、四月に十六歳になります』



『いいわねぇ……。そうなると、下宿先を探しているのねぇ』



『そうです。大丈夫そうですか?』



『そうねぇ……。一つ聞いてもいいかしらぁ?』



『は、はい』



『卯月さんはぁ、美少女ですかぁ?』



『へ?』



『どうなんですかぁ?』



『えぇっと、どうなんですかね?』


まさかの自己申告制!?


『もしかして美少女じゃないんですかぁ?そうなると、四月からの入居が難しくなるんですよねぇ』


恥ずかしいけど、言わないと。


『………………です……』


『えっとぉ……』




『美少女です、私は美少女です!』



恥ずかしい……ただただ恥ずかしい。



『そうですかぁ!それなら大丈夫ですぅ。それでは四月からの入居を認めますぅ。』



『よ、よろしくお願いします!』




こうして私はアパート、ゆりのささやきへの入居が決まったのだった。



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