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あかふぁぼにはならないけれど

【1】私は今、ツイッターで知り合った人と付き合っている。まるでネタだ。自分でもこんなネタとしか思えないような体験をするとは思ってもみなかった。ともあれ、私は今、ツイッターで知り合った彼と付き合っている。


【2】今でも彼とのやりとりはツイッターが主流だ。何気ない話ならリプライ、重要な話はDMといった感じだ。お互い、暇な大学生の春休みだ。ぼけっとTLを眺めて過ごす事は割と多い。TLにお互いのつぶやきを見つける。たまに@しあう。そんなゆるい関係が私たちには心地いい。


【3】「バカ!ロリコン!あんたみたいなのがいるから東京都は変な事を言い出すんだ!」「デュラララをホモアニメに脳内変換してるやつに言われたくねーそれに俺は二次元専門だ!」「あんまりキモい発言してるとリムるぞバカ」「うるせーカップリング中毒者はブロックすんぞ」


【4】ケンカをしてしまった。理由は、次のデートいつにするかとか、予定合わないとか些細な事が原因だったと思う。それがいつの間にかリプライで子供みたいな低次元な言い合いをして、その後もスカイプで、結構本気なトーンでの言い合いをしてしまった。なんだか、すごく自分が嫌になる。


【5】TLを見る気分になれなくて、ぼけっとマインスイーパーをしていると、気付けば一日の四分の一が過ぎていた。六時間あれば、画面上の地雷を処理する事が出来る、東京~大阪を往復出来る、食事にも行ける。でも、彼とデートは出来ない。六時間あっても仲直りも出来ない。


【6】「地雷をいっぱい処理しました。でも全然処理出来てない事がいっぱい。」それだけつぶやいてパソコン消した。@もDMも無かった。もういいや。そう思って眠りについた。めざましテレビが始まる時間まで起きているのはお肌に良くない。私だって、そういう事も気にはしているのだ。


【7】起きて、パソコンを起動、RSSを確認して、ツイッターを確認する。これが私の朝の作業だ。ただ目新しい記事もリプライもDMも無かった。私はふぁぼったーを開いていた。ここのサイトは見たり見なかったりするけど、今日はなんとなく、気づいたら開いていた。


【8】自分のIDを右上に入力する。出てくるふぁぼられ一覧を確認すると、新しいふぁぼられがあった。昨日の寝る前のつぶやきだ。ふぁぼっていたのは彼だった。すると、狙ったように彼氏からのリプライがあった。ふぁぼりを見たすぐ後の事だ。


【9】彼のふぁぼりを見て、彼がどんな気持ちでふぁぼったのか分かった、気がした。リプライを見て、私は自然と笑みをこぼしていた。そして、そのリプライに私は、一つの星をつけた。大切な星。たぶん、この星はこれからいっぱい増えていく。そんな予感が私にはするのだ。


今流行りの?ツイッターで何か書けないかと思って書きました。

一応ショートショート形式で一節が140字以内になっています。


ツイッターをやってないとわかりにくい用語が多々あると思います。すみません。

ネタが微妙に古いのは仕様です。


2013/追記

今見るとネタが古いとかいうレベルじゃないです。あかふぁぼという価値観自体が霧散するとは思っても見なかった。けれど、未だにTwitterしてるという事もそこそこ思っても見なかった。

まぁでも、今でもふぁぼによる承認欲求ってあるし、変わるものと変わらないものがあるんだなぁと当たり前のことに気付かされて個人的に面白かった。

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