異世界転生?
転生先は俺が元いた世界より文明レベルが500年くらい遅れているまさに平安時代のようなものだ。まさに貴族社会だった。だがそんな世界でも俺の隠しスキルで自分の生きやすい世界を作ってやる!
第一節
登場人物
草子和馬
女神ガノ
「ここは..死後の世界?」
「そうか、俺は死んだんだ」
俺の名は草子和馬 21歳 作家だ。そう人気が出なかった作家だ。
そんな俺の人生はあっけなく終わってしまった…異世界転生物の物語によくある小さな子供を助けて死んだということでもなく、通り魔に殺されたとかでもない。そう階段で足を踏み外して転落死だったんだ。死ぬ前に今までの記憶がフラッシュバックしたりするというようなことがあると言われることもあるが、そのようなことはなかった。そして目が覚めた時には何もない真っ白な空間にいた。
「誰かがいる。まさか神は存在していたのか?」
「そう私は女神。全知全能の女神ガノ」
「何もできないで死んだ貴方の魂をそのまま新たな世界に送って再仕上げましょう」
「えっ…」
ちょっと待て神が存在している?そして俺は転生するってことか?俺は無宗教で神なんぞ信じていなかった。だがこうして目の前に神を名乗るものがいる。そして俺が元いた世界で信仰されていた神は主に天照大神という神様だった。だが、彼女はガノと名乗った。まさか神は1人じゃないのか?
「神様って天照大神やキリストだけではないのか?」
「そう神にも役割があるのです。キリストや天照大神は地球を守る神なのですが、私は死んだ人間の魂を浄化して新しく生まれ変わらせる神なのです。」
そうか、俺ら人間にとっては世界は一つだが、神にとっては複数個あってもおかしくない。だから神もたくさん存在していたのか。
「そうなんだ、それで魂をそのまま新たな世界に送るとはつまり俺は勇者みたいな感じか?」
「いえ、貴方の人生があまりにも無様だったのでもう一度みたいなと思っただけです」
この女神言い方が無茶苦茶ムカつく女神だな。無様なんて言わなくていいだろ。そんなの何も得られなかったことくらい自分でわかってるわ。そしてもう二度とこんな女神と会いたくないな。
「そうか、だかお前が望むような感じにはさせないぞ!」
「勝手にしてください。それとその世界には魔法があるので気をつけてください。」
ん?気をつけてください?俺も魔法を使えるのではないのか?
「それでは新たな世界に送って差し上げます。」
「おいちょっと待て」
「それでは新しく世界楽しんできてくださいね」
「おい話を聞けーー」
「うわーいきなり空中スカイダイビングかよーー」
「あの女神鬼畜にも程があるだろー」
「いてて」
「ここは草原?」
「まっっまずは異世界転生物の物語によくあるステータス確認だ。」
草子和馬18歳 職業作家 体力15 攻撃力2 魔力0 魔法適正0 スキル:親切案内プログラムだと?
「なんだこのモブっぷりは。新しい人生でも何もできずに終わるのか?」
「ん?なんだこれ隠しスキル?見えているじゃないか。どこが隠しスキルなんだよ。」
隠しスキル:言葉を極めし者
「なんかよくわからないなとりあえず街を目指そう。」
「なんだこいつ。まさかモンスターか?」
どうしよう俺には戦闘能力がない。一体どうすれば
「スキル言葉を極めし者の発動をお勧めします」
なんだ?この声は。まさか親切案内プログラムの声か?よしスキルを使ってみよう。
「スキル発動言葉を極めし者!」
「スキル言葉を極めし者を発動します。」
「このスキルは自分が発した言葉を全てその通りにします。」
なんだこの能力最強じゃないか。とりあえずこれを使って倒そう!
「俺の前に立つモンスターは全員消し飛べ」
ドカーン
本当に消し飛んだぞこの能力を使えばこの世界を征服できるんじゃないか?女神はもう一度無様な人生をおくらせるようなことを言っていたが、この能力があればそんなことなさそうだよな。まさか隠しスキルは神すら決めることができないということか?
「ふっふっふっフハハハハこの能力があればあの女神の言った通りにはならない。覚えておけよ女神ガノいつか絶対ひれ伏させてやる。