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第9話 ギャンブルは程々に・・・・そして小遣い稼ぎ


あの王様黒幕事件から一夜経った翌日。

スイレ姉妹はなんだかんだあり家の店に住み込みで働く事になった。

家はなんだかんだで地元の人に愛される居酒屋なので客足は絶えないしかも今月は夏休み前の企業も多く飲み会シーズン真っ盛りなので人手が足りなかったこともあるが一番はスマちゃんがマスターに惚れてしまったのが一番な原因である。

あんな三十路の何処が良いんだか


私とスイレはとある場所に来ていたそこは競馬場だ。


「ダァァァァァァァァァ負けたァァァァァ!!」


ユーは馬券を空に投げ捨て遺憾の念を吐き捨てていた。

だが、一方スイレは何故かホクホクした顔でユーの横を歩いていた


「だから私に任せろと言ったんだ」


「本当だよ!お蔭で大損こいたよ〜」


スイレは己の全額を1匹の馬に注ぎ込みそれを見事的中させた。

それが一番人気の低い馬だったのにも関わらずだ。


「だからユー言ったろうに私は馬主の娘だから馬のコンディションは手に取るように分かると」


「スイレ・・・・お金貸して」


「貸さないぞこれはスマの養育費と食費にするんだ!」


「それでも少し余るでしょーがッ」


「ダメだ【ポイズンニードル】」


ドサッ


金を無理にでも借りようとしたユーはスイレのスキルである【毒物生成】の餌食なり再び担がれて帰ることになり帰ったら帰ったで全額溶かした挙句の果てに全てを外すという大損をこいたおかげで家を摘み出され翌日、ギルドにクエストの受注にスイレ連れて行った。


             ✖️


「なんでよりにもよって薬草採取しかないわけさ」


「仕方ないだろ【憤怒】の魔王が討伐されたんだから魔物の数が落ち着くのは当たり前だ」


広い草原で私達は薬草を毟っては背負っている籠に入れ毟っては入れを繰り返すこと半日が経っていた。

【魔王】が討伐された地域は魔物の数が著しく減少する傾向にあるって聞いたことあるけど本当にあるんだと私は思いながら薬草採取を続行する。

薬草採取で得られる金なんか高が知れているし失った分も含めれば常にマイナスであるし保険料は前よりも少なくなったとは言っても【銃刀所持税】は常に変動はないのでそのままなので王都ハジマーリの冒険者は他の国に出稼ぎに行った。

私も出稼ぎに行こうかなと最近は思っている


「スイレ〜」


「なんだ金は貸さないぞ」


「その話じゃなくて他の国に出稼ぎに行くのもアリなのかなと思うんだけどどう思う?」


「私はスマがいるから出稼ぎには行かないが兎に角ユーはマイナスになった分をどうにかしてトントンに戻さないといけないからな私は止めないぞ」


そうか〜本当に出稼ぎに行こうかな・・・・魔王はあと4人いるし金銀財宝全て奪ってオークションに全部流せばいいか!

確かまだいる魔王は【強欲】【色欲】【嫉妬】【傲慢】の四つと一番近いやつから手っ取り早く襲撃しようかな

私は【勇者】だけが持つエクストラスキル【魔王探査】を使う因みに逆も然りだ。


金を一番持ってそうなのは【強欲】


持ってなさそうなのは【嫉妬】


一番近いのは・・・・【色欲】かぁ成る程ね。ん?


「場所はキリストリアス皇国の城内?なんでそこにしかもケル達がいるところじゃん。デジャブ?」


取り敢えず明日あたりに入国したいなぁ〜と思いつつも薬草採取の仕事を再開し黙々と作業を続行した。

ユーちゃん史上I番の集中かもしれない


             ✖️


私は家に帰ってから店の業務も手伝っている。

そして、この店の制服なのだが客足が良くなるからという理由でコレジャナイ感漂う露出少し多めのメイド服なのだ・・・・居酒屋だよね?

昼なら分からなくもないが夜は居酒屋だよ?

おかしくない?


「すいませーん」


「はーい只今」


私はお兄さん連中のオーダーを取りに行く。


「ご注文はお決まりですか」


敢えて少しだけ語尾を上げることで初々しさを醸し出すこれで大体の人は大目に見てくれる

接客の手順その1:女の武器をフル活用せよ!


私は少しお尻をプリッと突き出し至ってナチュラルに伝票バインダーを尻のポケットから少し色っぽく取り出す。

此処でポイントがある!

取り出す時に少しだけミニタイトスカートをずらして絶対領域が見えるか見えないかの瀬戸際を攻めてスカートの端を摘んで直すこれ凄く大事だ!と常連さんが言っていたので取り入れたら客足が5割り増しになり私のラッキースケベを求めてやってくる人が増えた

だが、こんなにも私は体を張っているのに一番人気だったのはケルという事実に私は正直泣きそうだ


そして、伝票バインダーを取ったら前屈みになり胸を下に寄せて谷間を強調し二の腕で挟み前に寄せて更に谷間を強調する。

よしよし、ガン見してるしてる

さてスイレ姉妹はどうかな・・・私はオーダーを取りながら例の姉妹の様子を伺う


          〜スイレの場合〜


「お待たせしました注文はなんだ?」


あれぇ〜あんなに言葉遣い教えたのに所々素が出ちゃってる。


「姉ちゃん態度が悪いぞ!もっと客を敬えよ来てやんねぇぞ!?」


「勝手にすれば良いそれは選択の自由であり私1人がどうこう出来るものではない。お言葉だがまずこういう個人経営の店舗は常連で成り立っていると私は先輩から伺った事がある。別に常連でもないアンタが1人来なくても経営は成り立つ。店員の態度が気に食わないのだったら態度の良い別の店に行けば良い違うか?」


あのバカは何やってんの!?

私はオーダークリップに伝票を挟みスイレの元に向かうだが、次の瞬間私の焦りは杞憂に終わった。

そのお客さんが突如、スイレの肩を叩き笑い始めた


「カカカカッ確かに姉ちゃんの言う通りだ気に入った!この店で一番高いワインを頼む酒は姉ちゃんが注いでくれ。それとミニドラの串焼きと牛スジ煮込みにサメマグロの刺身の盛り合わせを一つずつ」


「了解したミニドラの串焼き、牛スジ煮込み、サメマグロの盛り合わせだな」


スイレがオーダーをマスターに伝えに行った後に私はそのお客さんから手招きされそこに行ってみる。

あー確実にクレーム案件だ


「あの子の様な店員は初めてだ・・・・あそこまでハッキリと物申せる子は中々いない。良い子を雇っているなこの店は気に入った」


「ありがとうございます。本人にも伝えておきますね」


その後もスイレの世間知らず接客が炸裂し続けスイレのその対応の仕方は常連の間ではスイレ節と呼ばれスイレは気づかない内に常連の数とその対応を一目見ようと集まった新規のお客さんで溢れかえり懐が潤ったマスターがウハウハになり機嫌がとても良くなったことはユー以外は知る由もない。


           〜スマの場合〜


因みにスマちゃんも手伝いに駆り出されているが姉は世間知らずさからの塩&雑接客で人気を博しているがスマちゃんの方はマスコット感が否めない


「お待たせ・・・・しましたぁ♪」


「初めてなのによく頑張ったねスマちゃんほら飴ちゃん上げる」


「小さいのに良くやるよ偉いねぇ」


「えへへへ」


スマちゃんは飲み会を開いている化粧濃いめマダム達に褒めちぎられ飴をバケット一杯になるまで貰っていた。

男性陣もスマちゃんに対応してもらいたいからという魂胆で私とスイレが手が空いてない時を狙ってオーダーする客もいた。


「生二つ、ブラックニッカ二つお待たせしました〜」


「よく頑張ったね〜ありがとう」


「えへへへへ」


スマちゃんは酒場ルルノスの看板娘として私の立ち位置を奪って行った。

別に悔しくないからね!?

後にドライ担当のスイレ、癒し担当スマ、オ○ズ担当のユーとしてルルノスは更に繁盛しマスターがウハウハになっていた。

そして、私は頼めばパンツを見してくれるという謎の噂が飛び交い更に私のスカートが短くなり更なる過激なエロスを客に求められる様になったことは言うまでもない






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