この男……胡散くさ!
7話
視界が真っ赤になったと思ったら薄くなってきた。
視界が戻ったらアカネに拳骨の一つや二つはしても文句は言われないだろう。
そう考えていると、左上のログがちょっと動いた気がしたので見てみると…
[スキル《アース》を習得しました。
スキル【ストレージlv1】を習得しました、使用方法がヘルプに記載されました。
スキル【鑑定lv1】を習得しました、使用方法がヘルプに記載されました。
『ギルド登録』が完了しました。
称号【ギルドメンバー-銅-】を獲得しました。称号はメニュー>称号から確認可能です。
スキル【ミニマップ】を獲得しました。現在はOFFです、設定>ミニマップで変更可能です。
プレイヤー《アカネ》にキルされました。
称号【即死者】を獲得しました。]
ちょ、エェ? プレイヤー《アカネ》にキルされましたって、おい!
あいつ俺に攻撃っぽいことして……るな、あの突進で死んだのかよ!
後、最後の称号!【即死者】ってなんだよ!
あ、メニュー画面の称号欄で確認できたな……えーっと『最大HPの2倍以上のダメージを受けて死ぬこと』……あいつ今度あったら説教だな。
あ、ミニマップはONにしておこ。
そんなことを考えている間に視界がクリアになっていて、そこには白を基準とした真新しい神殿が視界に広がっていた。
視界の右上に出たミニマップを見ると、『聖者賛美社教会:メディウム支部』と表示されていた。
メディウム? 確か総合ギルドもメディウム本部だったよな?
「目覚めましたか親しき隣人、天命者よ」
え? ミニマップ上にいきなり緑の現れた?
そんな事よりも俺に話しかけて来てるようだし、声をかけられた方を向くと……丸メガネをかけ、神官服っぽいのを着た当てに出来なそうな笑みを浮かべた男と、印象に残らなそうな地味なシスターが立っていた。
なんか不審者三原則「みるな」「しるな」「かかわるな」の三つを全て破った気が…。
「どうしましたか? 天命者よ」
どうしよ、このまま回れ右して帰りたい。
それが声に出てたのか眼鏡をかけた神官が
「まぁまぁそう言わずに、お茶をお出ししますのでお座りになってください」
怪しさ満点のアンタが何を言う。
そう考えているといつのまにかシスターが椅子を置いていて「どうぞ、お掛けください」と言ってきた。
ここまでされたら日本人の性なのか、 座らないと失礼だと思ってしまう。
結局大人しく椅子に座る羽目になった。
「さて、何の話をしましょうか…
次話は伝承的な風に始めようなぁと思ってたり思っていなかったり