再会
ーーーー10年後
今思えばあの子は元気にしているだろうか、と言うかあの子の親は一体どうしてたんだ?そう思い詰めるのも今はやめよう
そう、今日は高校の入学式、そう、俺は今日から晴れて高校生!
「真司、あんた準備できたの?」
「できてるよ!」
そう母に促されて父の運転する車に乗る
今日は特別に送ってくれるそうだ、何気に嬉しい
ーーー学校
「さあ、着いたぞ真司」
「ありがとな親父!」
そう言って俺は歩いて行く………
はずだった……
車を出ると、隣の車からよく見知った顔の女が出てくる
「真司!同じ学校ってすごい偶然じゃん!!」
「うっせえ美果、中学の頃から一緒一緒うるさかったのに何が今更偶然だ」
「あっ、バレた?ハハッ!まぁいいじゃん!またよろしくね!!」
「あぁ、よろしく」
そう言って美果は去っていった
あの幼馴染ほんとに元気でうるさいよなぁと思う
俺はようやく歩き出す………
しかし下を見ていなかった!
下は段差である
「おわぁ!」
俺は躓いた
「いってええぇー」
入学式からケガするなんて、ついてねえなぁ……
ズボンをめくると、膝を擦りむいていた
するとそこに1人の女性が近寄ってきた、美果じゃなさそうだ
「大丈夫ですか?」
「あ、あぁ……大丈夫です、多分」
その女性はすごく美人だった
俺は思わず見惚れていた
「あっ!!」
「へ?」
血が出てるじゃないですか!一緒に水道まで歩けますか?」
あぁ、1人でも大丈夫だよ」
その女性は、不思議と初対面には感じなかった
そして1番謎なのは、首から絆創膏の箱をぶら下げている
ん?ばんそうこう……?どっかで……?
そうこう考えていると、彼女は口を開いた
「私も一緒に行かせてください、心配なので」
「そこまで言うなら……」
その女性は俺の手を引っ張り水道へと連れていった、別にそこまでしなくても1人で行くのに………しかも少々強引にも感じる
「ありがと、で、君の名前は?」
まあいい人だし覚えておこう
「神原 奈緒です」
「ありがと、名前、覚えとくよ」
「あなたの名前はなんですか?」
礼儀だし言っとくか
「俺は武内 真司って言うんだ、よろしく、で、その首からぶら下げてる箱は何?」
「………」
「あっ!答えづらいなら答えなくても良いんだよ!!ごめんな!」
「これは……お守りです……」
え?お守り?じゃあアレ俺のやつの可能性ない?ないか、うん、100%ないな
でも聞きたい!
「もしかしてさ、もしかしてだよ?間違ってたらそれで良いんだけど、10年前に砂浜で膝擦りむいて泣いてたりしてないよね?」
「え……!あ……どうしてそう思うんですか?」
「あ!いや、そのお守りが昔ある女の子にあげた絆創膏の箱にそっくりだったからさ……」
「………」
「間違ってたよね!ほんとにごめん!」
「え……じゃ、じゃあ、あああの時の!?」
「………多分?」
「あの時手振ってたの見てた!?」
「見てたよ、ずっと振ってたね」
「私!私だよ!覚えてる!?また遊ぼうねって言ってくれたよね!!」
これが運命の出会いとやらか
「確か言ったよあの日のことは今でも忘れられない」
その瞬間、彼女は俺に飛びついてきた
「やっと会えたよ〜〜〜!!!」
「お、おう」
「ねぇ!なんて呼べば良い?真司君!」
「え!?あっ、じゃあ、それで……」
俺は今、すごくドキドキしている!
ありがとう神よ!
こんなに胸が高鳴ることは滅多にないぞ!
「神原……」
そう呼ぼうとしたらあからさまに 名前で呼べ、と言わんばかりの不満顔をしてきた……
「……じゃあ、奈緒で」
「よろしくね真司君!」
「ああ、よろしく奈緒」
それぞれの運命と戦うことになることを、彼らはまだ知らない




