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仕様違いの魔法使い  作者: 赤上紫下
第 2 章

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07:南の森の探索 前編

「じゃあ、そろそろ森に狩りに入ろうか」

「はい!」

 アニマの元気な返事を聞きながら森に入った。


 このまま魔物を見つけられれば楽なのだが、昨日読んだ本に書かれていた【敵意感知】だと見つけた相手の敵意を識別するだけだ。【魔力知覚】の範囲を広げられればそれでわかるが、それが簡単にできれば苦労はしない。

 今の俺に知覚できている範囲は、俺を中心に三〇メートルほど。この範囲をどうにかしなければならないが、範囲の広げ方はよくわからない。とすると…………俺以外を中心に? できるか?

 ひとまず【魔力操作】で魔力の塊を前方に飛ばしてみる。二〇メートルほど飛ばしたところで、【魔力知覚】がその魔力の塊を通るように発動させてみると、飛ばした魔力の塊を中心にした範囲を知覚できた。

 更にもう一つ飛ばしてみると、【魔力操作】の媒体としても使えるようで、俺から直接知覚できない所まで飛ばしても魔力の塊を操作できた。そのまま試してみたところ、複数の魔力の塊を経由しても操作できるようだった。

 しかし、単純に飛ばしているだけでも魔力の消費量はそれなりに大きい。使わないまま放置している『魔力容器(マナケース)』の魔力はあるが、常時使っていればすぐ枯渇するし、成果も恐らく消費に見合ったものにはならないだろう。

 ……いや待て。『魔力容器(マナケース)』の魔力は消費されていない、な?

 そもそも【魔力操作】で無駄に魔力を消費するのは、魔力をその場に留めるために、魔力を操作する必要があるからだ。

 魔力を通さないように【固定】で固めた容器の中では、魔力が浪費されていない。つまり魔力を、【魔力操作】以外の方法で、特定の範囲に留める、という条件が達成できれば良いわけだ。

 魔道具で存在していそうだが、魔道具を買う余裕などはしばらくない。だが、『魔力容器(マナケース)』のように魔力を留める塊を【固定】で用意することは可能。

 魔力が一切通らない容器では操作できないため、少しだけ魔力を漏らす箇所を作って実験開始だ。


 容器をそもそも飛ばせるかと、俺から離れた状態で操作ができるかを実験してみると──成功。

 今作った容器を中心に【魔力知覚】も発動できた。範囲も俺自身が使うそれに多少劣る程度で、飛ばすための魔力消費もそう多くはなかった。

 残念ながら魔物は見つからなかったが、実用性はあると言えるだろう。改造の余地は色々あるにせよ、ひとまずこれを『魔力式偵察機(マナサーチャー)』とでも──

「……すみません、ご主人様、あの、先ほどから立ち止まってどうしたんです?」

「ん? 魔物を探す方法を色々試しながら考えていたんだ。中々上手くはいかないけどね」

 アニマ相手に変な見栄を張っても仕方がないので、そのまま正直に言ってみる。何か解決のための切っ掛けになれば良いのだが。

「えと、魔物を見つければいいんですよね?」

「そうだな。魔物を狩りに来たわけだし」

「でしたら、えっと、あっちの方に私達より小さい何かが居るみたいです」

「うん……?」

 アニマが指し示した方向に意識を向け、作ったばかりの『魔力式偵察機(マナサーチャー)』を連携させて知覚できる範囲を伸ばしてゆく。

 連携が一〇個目に差し掛かったところで、何かが居るのがわかった。

「……ゴブリン、かな。どうやって見つけたんだ?」

「匂いと音で、ですよ?」

「おぉ、そこまで感覚が鋭いとは思ってなかった」

「え、えぇぇ……」

「いや、よくやったね、アニマ」

「ふぇっ? えへへ」

 一五〇メートル程度しか離れていないとはいえ、視界の悪い広葉樹林で、直線距離がそれだけ離れた相手を見つけられるのは素晴らしい。

 ……いや、言われてみれば昨晩、俺の匂いを追って店の前まで来たって話だったか。


 見つけた魔物の近くまで、『魔力式偵察機(マナサーチャー)』を回収しながら辿り着いた。

 とりあえず見つけた問題点として。『魔力式偵察機(マナサーチャー)』は複数を連携させることでかなり遠くでも操作はできるが、遠くなると微妙に遅延(ラグ)が発生して動かし難い。もう少し運用法を考える必要がありそうだ。

 評価はともかくと、視覚で改めて認識。魔物の種類と数は──

「ゴブリンが三匹か。内訳は棍棒二の槍一。どうしようか」

「え、倒すんじゃないんですか?」

「それは確かなんだが、俺がやるか、アニマにちょっと実戦を経験させるかって話だな。三匹相手に共闘は不要だろうし」

「じゃあ、私がやってみて……いえ、やらせてください」

「……わかった。失敗してもフォローはするから、落ち着いてな」

「はい!」

 威勢よく返事をしたアニマが魔物に向かっていく。

「ギッ」

「ギギャッ!」

「やっ!」

 声を上げる魔物に怯まず、攻撃を避けながら、持たせた剣で肩から胴体を斬り付けた。

「ギ、ギ……」

「ギイィッ!」

「ッ!」

 肩から胸の半ばまで斬られたゴブリンを見て、アニマは剣の切れ味に驚いたようだった。

 次のゴブリンの叫びを聞いて正気に戻り、致命傷を負ったゴブリンから剣を引き抜いて攻撃を避け、スコップもどきの槍で反撃をする。

 槍はゴブリンの胸辺りに突き刺さり、片腕と胴を半分ほど切り裂いた。今回はさほど驚かず、アニマは残り一匹の前へ。

「やぁっ!」

 気合が入っていたらしいアニマの剣の一撃で、最後のゴブリンは肩から反対側の脇腹までを斬り裂かれる。

 俺が近付くとアニマは剣を収め、俺の方を向いた。

「どうでした?」

「うん、よくやったな。戦闘経験がないと言っていた割に、相手からの攻撃は避けられていたし、こちらからはちゃんと当てることができていた」

「えへへ」

「攻撃を避けたり防いだりできる相手もいるから、そういう相手には気をつけるんだよ?」

「はいっ」

 そのまま少しずつ風化していくゴブリンの死体を見ていると、どうやら魔石が一つ残ったようだ。

「……これは?」

「魔石だな。持って帰るには、【魔力操作】で魔力を注ぎ込んで安定させる必要があるんだけど……やってみるか?」

「は、はいっ」

「じゃあやり方は──」

 冊子に書いてあった通りに、アニマに説明していく。……出発前に読ませておけばよかったか?


 緊張しているのか、魔力の動きも強弱も中々に不安定で、十数秒ほどの時間は掛かったが、アニマは魔石の安定化を無事に成功させた。

「うん、成功だな。これで魔石は風化しなくなった。狩人(ハンター)組合(ギルド)に持ち帰って売ればお金になるから、背嚢(はいのう)に入れておくといい」

「はい!」

 ゴブリン三匹からは一個だけだったが、アニマの索敵能力があれば一日二日で、背嚢を魔石で満たせるかもしれない。

「ということで、次に行こう。他の魔物は見つけられるか?」

「はい…………うーんと、あっちの方から、さっきと同じような匂いがいくつか流れてきてます」

「そうか。あとは……そうだ、人間が居そうだった時も教えてくれ」

「わかりました。今のところは、新しそうな匂いは魔物とちょっとした生き物ぐらいですね。古いのはちょっとわかり難いですけど……」

 くんくんと鼻を小さく鳴らしながら周囲に気を配るアニマだったが、急にその動きを止めた。

「あれ、これは……かなり薄くなってますけど、ご主人様の匂い?」

「うん? ああ、アニマと最初に会った日もこの森に狩りに来てたからね。あと三人一緒に来てた人が居て、オーガ二匹と遭遇して驚いたけど、良いお金にはなったよ」

「オ、オーガですか……すごいですね」

「まぁ、アニマは気を付けなよ? オーガと戦った時には他にも獣人族の狩人(ハンター)が居たけど、オーガの攻撃を一回まともに受けただけで、あの怪我をしてた時のアニマみたいになってたからねぇ」

「うっ……」

「はは、まぁ、離れた所で身を守っててくれれば俺が狩れるから安心していいよ。変に気が散ったりしなければ、負けないからさ」

「わ、わかりましたっ……」


 今度は三〇〇メートルほど歩いた先で、ゴブリンの一団と遭遇した。今度は六匹、武装は遠近が半々だ。

 ……アニマの鼻はこれだけ離れてても見つけられるのか。いや、レーダーとは違うんだから、距離で言うのも変な感じだが。

「じゃあ今度は俺がやるかな。アニマはここで待ってて」

「わかりました」

 いつものように魔法の輪で切り飛ばしても良いんだが、今回は『魔力式偵察機(マナサーチャー)』を流用してみようと思う。

 やや分厚い円盤状の中心部と、円状の糸鋸(いとのこぎり)のような外周、その間をつなぐ三本の細い糸──といった見た目で作った。中心部が厚めなのは、魔力を込めるためである。

 回転させるとヒュイインと風を切る音が鳴る。魔力効率は魔法の輪よりもかなり良い。『魔力式攻撃機(マナアタッカー)』とでも名付けておこう。

「ギィ! ……ギャッ!?」

 無防備に見えるような歩き方をしながら、襲い掛かってきたゴブリンを順次仕留めていく。…………あれ、魔法要らなくね? いや、若干切れ味は悪いか。

 刃先に魔法を纏わせると、切れ味はいつもの魔法の輪と同程度になった。魔力の消費はいつもよりかなり少なくなっているので、今後は大体これで行こうかな。

 ついでだから、オーガが出たこのまま試してみよう。属性は、やはり風でいいか。……各属性の魔法を纏わせて、見た目だけ少し綺麗にするのも面白いか?

「ふぇあぅあ……?」

 驚き過ぎたのか、アニマは妙な声を上げている。

「あー、ちょっと思いついた魔法があって試してみたんだ。次は剣でやるよ」

「は、はい……あの、ご主人様ってどのぐらい強いんですか?」

「うん? 基準がわからないから何ともいえないが、何体かのオーガの群れぐらいなら狩れると思うよ」

「ふぇぇぇ……」

「いやだってほら、いくらおまけとはいえ、魔王を倒せる戦力として呼ばれたわけだしね? 魔物のランクがBだからって手古摺るわけにもいかないでしょ」

 俺が思っていることを正直に言うと、アニマの表情はどこか複雑そうなものに変化した。

「……私は、ご主人様のお役に立てるんでしょうか……?」

「魔物を見つけたのはアニマじゃないか。しっかり役に立ててるし、頼りにしてるよ?」

「あぅ……が、頑張ります」

「うん、無理はしない程度にね」

 魔石は二個残ったので、アニマにお手本として一個目は少しゆっくりと、二個目は手早く安定させて俺の鞄に収納した。


 その後もゴブリンとしか遭遇しなかったので、もう一グループだけ剣で俺が狩ってみせて、あとはアニマの訓練相手になってもらった。

 今回は小さなオーガのような相手だという想定で戦わせてみているところだ。

「やっ」

「ギッ!」

 アニマの攻撃を受け、短い悲鳴と共に武器を取り落とし後ろに下がるゴブリン。アニマはすぐさま駆け寄り、脚を斬り、膝をつかせて首を狩る。

「うん、自分より大きな相手と戦う時はそんな感じだな。実際は大きさと速さがかなり違うし、力も全然違うから、それに対処できないと話にはならないんだけど……」

「はい……」

「攻撃は躱し、急所を斬る。直接届かないなら、届くようにする。もう少し大き目の武器を持って、十分動ける体力が付けば、オーガ相手でも同じように狩れるはずだ」

「はい!」

「……まぁ、常に最善の方法を必ず取れる、なんてことはありえないんだし、人間ってのは失敗するもんだからなぁ。アニマは俺と比べて失敗した時の損害がでかいから、俺が居る時は防御寄りで生き延びてくれればいいよ」

「え、ええっ!? ご、ご主人様を私が盾にするような真似はちょっと、どうなんでしょう?」

 アニマから奴隷としては極めて真っ当そうな質問をされた。確かに、普通は奴隷の盾になる主人なんてなかなか居ないとは思う。だが──

「今なら、オーガに殴られても多分怪我しないよ? 俺」

「……え? ……ええっ!?」

「はは、信じにくい話なのはわかるけど、驚きすぎじゃないか?」

「……もしかして、冗談だったり?」

「いや、それはない。まぁ、いつもの異世界の魔法なしだと大怪我間違いなしって感じだろうけどさ」

「ふぇぇ……」

 アニマ自分の鎧を見て何やら納得しているようだが──

「アニマには施せてないよ? これはちょっと、調整だけでも結構な時間を使うからね」

「そうなんですか?」

「雑にやると血が止まったり、体の色んな所が動かなくなったり。動く時に体の中が傷ついたりするよ? それでもいいなら──」

「わわ、わかりました、ごめんなさい」

「うん、俺もそんな掛け方をする気はないよ。すぐに解除すれば問題はないから、怪我を治す時には使えるんだけどね」

「あ…………えへへ」

 自分が治療された時のことでも思い出したのか、アニマは笑みをこぼした。



 そのまま森の散策を続け、日もそれなりに傾いてきたところで、夕食の用意を始めることにした。

「これは、丁度良い大きさの兎が捕れたな……と、アニマー、これは食べられると思うか?」

「うーん……普通の兎だと思います。大丈夫ですね」

「そか。……そういえばアニマは猫の獣人だと思うんだが、食べられる物や食べられない物はどうなってる?」

「獣人族は動物みたいな特徴もありますけど、そういうところは人族と変わりませんよ?」

「へぇ……覚えておくよ、ありがとう。川に着いたら(しめ)て解体しよう」

「はい……って、生け捕りにしてたんですか?」

「血の匂いはしなかったろ? 狩った奴はできるだけちゃんと消費はしたいからね。適当に放っておいても虫やら何やらが食べるんだろうけどさ」


 川に移動してから宣言通りにトドメを刺し、水につけて全体の温度を多少奪ってから、内臓を取り出してざっと水洗い。その後は逆さに釣って、血を抜き始めた。

「……あれ、血の匂いがあんまりしないんですけど、私の鼻、おかしくなってないですよね?」

「ああ、せっかく生け捕りにしたんだから、雑菌が繁殖する機会はできるだけ削ろうと思ってね」

「???」

「うん? まぁ、俺の魔法でこの周囲を覆ってるだけだよ」

「……なるほど?」

 残念ながら、いまいち伝わらなかったようだ。

 抜いた血の量は大したものではないが、小麦粉を適当に混ぜて熱して固めれば……食えるか?

 エルヴァンだった頃、血を使った料理はそこそこ食べた経験はあるので抵抗は少ない。この身体で食べるのは初めてだが。

 血が抜けきるまで時間もあるので、【固定】製の透明な網を作って、川魚を狙った。


 挑戦的かつ野性味溢れる夕食の感想として。

「具も物足りないけど、もう少し、調味料が欲しいなぁ……飯を専門にやってる店は流石だよね」

「んぐ……あの、お店の料理と比べるのは流石にあれですけど、美味しいですよ? このお料理」

「そうか……? まぁ、不味いと言うほどではないか」

 今食べているのは、血と小麦粉の混合物を長方形の薄いプレート状にして、熱して固めた後で裁断した何かと、兎の焼肉。

 血から作った物は塩を振って、ほんのりと香る程度に胡椒もかけてある。

 兎の肉には焼く前だったが、同じく塩と胡椒を振っておいた。溢れてきた肉汁と混じって良い感じのソースになって……るのか? なってたらいいなぁ。

 とりあえず、旨味的には物足りなかったが、腹は満ちた。


「それでその、お魚は食べないんですか?」

「こっちは一夜干し、……いや、一夜漬け? 明日の朝食にしようと思ってね」

 骨ごと食べるには躊躇しそうな大きさの魚だったので、三枚におろし、骨は綺麗に取り外し、皮も剥いて寄生虫は除去した。

 骨は粉末になるまできっちり砕いて、内臓と身と皮と塩を少しずつ混ぜて更に粉砕。煎餅状にしてじっくり焼いてみると、量は物足りないが、アリといえばアリという出来だった。アニマにも提供し、好意的な評価をもらった。

 残った身は、沸かしておいた湯を冷まして、塩と酒を混ぜて漬け込んである。良い具合に仕上がってくれると嬉しいところである。

 雑菌が入りにくいようにできるだけ隔離しているので、腐って失敗、ということはない、はずだ。

「明日の朝食頃には仕上がると思う。美味しくできたらいいな」

「それはそうなんですけど、えと、もう夕方ですよね?」

「朝までの時間があればそれなりに漬かると思うけど、それがどうかした?」

「いえ、そのまま街まで持って帰るんですか?」

「朝に食べきれるぐらいしか作ってないはずだけど……?」

「???」

 ……この子は何を言っているんだろう?

 そもそも泊まる気で森に来て準備しているんだから当然……って、あれ、そういえば──

「今日は森で一泊して、明日の昼頃に街まで帰って換金しようと思ってたんだが、言ってなかったっけ?」

「き、聞いてないですよっ!? 森の中で寝泊まりなんて危ないじゃないですかっ!?」

「そりゃあ、適当に寝転がってたら魔物に襲われて危ないとは思うけど、それぐらいだろ?」

「それはそうですけど、二人だったら見張りとか大変じゃないですか? 少なくとも、森の外まで戻った方が安全だと思います……」

「いや、俺の魔法を使うから大丈夫だよ。あれはある程度の範囲を覆えるし、外から接触があればわかるからな。……今はまだあまり広い範囲は無理だが、二人分の寝床なら作る余裕はあるぞ?」

「ご主人様の魔法って……そういえば、どのぐらい硬くなるんですか?」

「集中する時間さえちゃんと取れれば、かなり? 渡した武器はかなり細いが、歪みも折れもしなかっただろう?」

「そ、そうですね」

 何処で寝るかを考えつつ、思い出した問題を解決できるか聞いてみる。

「アニマは、雨が降るかどうかはわかるかな? 具体的には、明日の朝まで降らないかどうかが知りたいんだけど」

「近い時間なら何となく、ぐらいはわかりますけど、何時間も先の話はわからないです……」

「んじゃあ、河原は避けるかな。向こうの木の上辺りでいいか」


 方針を決めた後は木の上に、複数の木を支えにした四畳程度の広さの寝床を作りあげた。

 ツリーハウス、というには木材を使っていなかったり、負荷を分散させるために色々伸ばし過ぎているが、寝泊まりできることに変わりはない。

 魔物が【反固定】を使えない以上は、オーガに襲われてもまず大丈夫だし、もし使える魔物が居たとしても問題はない。俺が接してさえいれば、【反固定】を使われた時点で直接叩かれるようなものだからだ。

 アニマからの尊敬するような視線がくすぐったかったが、安心はしてくれたようなので良かったと思っておく。

 荷物とバケツ三杯分ほどの水を運び込んだ後は、体を清めて、眠りに就いた。

 血のソーセージや血のプリン等、血を使った料理って結構色んな所にあるんですよね。

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