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青春パズル  作者: 凛
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淡い気持ち

「おはよ。えらく久しぶりだな。」

「うん。」

嬉しい。健太君が私のことを覚えていた。

「覚えててくれたんだ…」思ったことがぽろりとこぼれた。

何気なく健太君の表情を窺った。その顔はまさに‘唖然’。

えっ?今、私変なこと言った??

思ったことをそのまま、嬉しい気持ちを素直に言ったつもりだったんだけど。

「え、あいかってそんなバカだったっけ?」

っな、なんですと?!再会して早々その言葉は出てこないんじゃないの?普通?

こちらが‘ゲーン’と衝撃を受け、動揺していることには全く気が付いていないな?こいつ!

でも、健太君は観察力と洞察力は優れている。『そこだけは』尊敬している。

「俺が忘れるわけがないだろ?あいかのことを。冷静に考えてみってはなしだよ?

だってさぁ、家は隣だし、幼稚園入る前から友達だし、いわゆる幼馴染ってヤツだし、それに俺はぁ」

とまで言って健太君は言葉につまった。

今まですらすらと話していたのに「えぇっと、いやぁ、ぅん…」とつまりはじめた。

健太君が考えをまとめ終わるのをまっていた。が、

「なんでもない! よし、教室に行こう!いよいよ中二だぞ!!」

え、もしかして話を逸らした、の? もしかして私と話すの面倒臭くなちゃった?

いやいや、考えすぎ考えすぎ。うん。きっと、私が考えすぎてるだけ。

まだまだ始まったばっかりじゃん!

「今年も頑張って、健太君の上に立ってやるっ!」

健太君は、自分の後ろにいた私が言ったことが気に入らないらしく勢いよく振り返った。

「はぁ?! 今年“も”ってあいかはいつ俺の上にいたことがあるんだ」

文句を言っている割に嬉しそうな、楽しそうな表情だった。

もしかして、健太君も私と同じ気持ちなのかな?

実は、私と再会できて嬉しいのかな??

何だろう、この複雑な気持ちは。

期待したら後が辛い。でも、嬉しくて期待しちゃう。

胸が締め付けられる反面、胸が高鳴っている気がする

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