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日常
「マキちゃん来てるの?」ホールからママの声が聞こえる。営業時間になれば賑やかだけれど、今は俺が洗い物をする音しかしない。
「ああ」
「今何時?」
「3時ちょっと」
「ふーん、5時に起こして、ね」
カウンター越しに、トドのようなおっさんの寝返りを眺めた。
「ああ」
洗い物を終え、床をモップがけして、丁寧にテーブルを拭き終えた頃、綺麗な女性風と、あきらかな男、8:2位だ。技術の進歩というか、
「おはよ、マキちゃん」源氏名ユミの鈴本友樹29才は俺の肩をポンと叩く。「おはようございます」
俺と同じノンケ。
週一で赤坂のライブハウスで、ビジュアルメイクでベースを弾いている。
他は、尻や前の方を「おはよう」と挨拶で撫でていく。その度「やめろ」と、言う。が、聞いちゃいない。
そんな感じで俺の一日がはじまる。




