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そうして始まる


生きていれば 


嫌なことだってある


死にたくなるくらい



みんなそうして生きている




当たり前の事



俺の苦悩は お気楽な性格のおかげで



今までなかった



だから自分とは次元の違う場所で 起きている事のように思えていた




日曜の朝



テンションは高い




「どうしたの?お兄ちゃん!」

「なんか 嬉しそう」


妹に いきなり言い当てられる



『分かりやすすぎだろっ』


自分に怒ってみるが すぐに笑みがこぼれる




「じゃあ 行ってくるよ~」



家を出て 待ち合わせ場所へ向かう




『待てよ!もしブスだったらどうしよう?』



考えてもみなかった



それだけ舞い上がっていた



『アホだ 俺』



そんな事を考えているうちに 待ち合わせ場所に着いた


彼女はまだのようだ



といっても 誰が彼女なのか? わからないんだけど





「し ら い く ん ?」



背後から声がした



おそるおそる振り返る




『か、かわいい』



ビビった 何も言えないどころか 震えてる




「ふふっ 写メと同じだぁ」



冷や汗が 背中をつたう




必死になって声を出す




「なんで?」




『気がきかねえ ことば』


自分が情けなくなる




「わたし 臼井 蒼」


「あ 同じクラスに お姉ちゃんが・・・」




「あ~!」


ようやく話がつながった



「優子の?」



「そう!」




なるほど



だから俺のことを知っていたんだ メアドも



『しかし 優子は俺に気があるはずなんだが』




こんな時でも思い上がれる俺って





「優子は知ってるの?」



落ち着いたところで 冷静に聞いてみる




「あんな人の話はやめて!」



急にムッとした表情になる




『仲が悪いのか』



気にはなったが スルーした



すると突然 彼女が言い放った




「わたし あなたを永遠に愛するよ」


「どんなことがあっても」




俺は言葉を失った



「何故?」


唯一 浮かんだ言葉だった


こんな お気楽男でも あり得ない事くらい判る




彼女は笑って



「だって そう決めたから」


「そうしなきゃ・・・」


「そうしなきゃ いけないの!」





俺の背中に 再び 冷や汗が流れた


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