降雨
楓と一緒に勉強を始めて小一時間。外は少し雨が降っていた。
「え〜雨降ってんじゃん最悪…雨具持ってきてねぇよ…。」
そう漏らした透の足を楓が踏んだ。
「ってぇ。何すんだよ」
「貴方の宿題なのに貴方が集中しなくてどうするんです?まぁ、見てるうちにそんなに集中出来なさそうなのは察していましたが…はぁ。」
そうため息を吐いた
「でもまぁ、やり過ぎも毒ですもんね。まだ時間はありますしゆっくりしますか。」
透は伸びをした
「そーしよっ。そういえば、楓さんは家でもこんな感じで集中して勉強してるの?」
「さん付けやめて。気色悪い。そうね、んーまず勉強別にしなくても授業聞いていれば点数は取れるからね。別にしてないよ。」
「うっわ出たよ勉強できる人の言う奴〜」
そう言うと楓は気が触れたのかイラッとした表情で
「そうね。だから私が貴方のこんな時間を任されたのよ。」
「あ、そでした。すみません…」
そう言いながら二人は勉強に戻った。
「そういえば楓。少し気になってたんだけどさ」
「何?」
「楓って僕より頭いいのに順位に名前出てなかったよね。僕大体覚えてるんだけど君の名前は見つからなかったんだけど、なんで?」
そう言うと楓は少し固まって。口を開いた
「そうですね。確かに居ないでしょう。」
「私は二学期からここの生徒になるため、順位には乗ってないですよ。今日は先生と手続きやらのお話したあと偶然ここを通って、貴方が一人で勉強してるのを見て少し助けてあげようかなと思ったんですよ。」
透は別段驚くわけでもなく
「そう、じゃあ転校生ってことね。よろしくね。」
と言った。
楓はその反応が面白くなかったのか不機嫌になった。
「もうちょっと驚いてくれてもいいんじゃないですか?私の予想としてはもっと歓迎されるものかと思ってたのですが…」
「いやそりゃない。俺の足踏んでくる奴に歓迎も何もない。」
そう言うと楓はキレた
「それは、貴方が私を怒らせるようなことをしたからでしょう!」
そう良いさっきと同じ所を踏んできた。
透はこれに耐え切れるはずもなく椅子から転げ落ちた。
「俺の足ぃぃ!」
透はそのまま横たわっていたが追い討ちを掛けるように楓がガシガシ踏んでくる。
勉強会も乱戦に変わって騒がしくなったが、雨は降り止まず、さっきと同じリズムで静かに降り続けている。




