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061.邪魔するぜェ~!

 カリストリア聖王国通信

【新たなる英雄の静かなる人柄】


 聖王国の新たな英雄として注目を集めるザフラン様。その物静かな佇まいは、多くの人々に落ち着きと安心感を与えているようです。

 幼少期を知る人物の証言によれば、ザフラン様は無口で、自分の気持ちを言葉にするのが少し苦手な一面があったと言います。何か伝えたいことがあるときには、袖を引っ張って意思を伝えることが多かったそうです。その不器用な様子には、どこか親しみやすさが感じられます。

 また、果物、特にリンゴを好んでいたというエピソードも語られています。その素朴な嗜好は、力強い英雄というイメージとはまた違った、一人の人間としての姿を垣間見せてくれるものです。

 英雄としての偉大さだけでなく、ザフラン様のこうした自然体で飾らない人柄は、多くの人々の心を引きつける理由の一つとなっています。



 ◆



 新聞社の室内は、昨夜の徹夜作業の名残が色濃く残っている。机の上には使い古されたペンやコーヒーの空きカップが散らばり、壁際には昨日の校正紙の束が無造作に置かれている。小さな窓から差し込む朝の光が、それらの書類や散乱したメモをぼんやりと照らし、まるで疲れた私たちを労うようだった。

 今朝配られたばかりの新聞が並べられている机の上には、期限のギリギリまで調整を重ねた、新たな英雄の記事が密かに掲載されている。結局、新聞社で夜を明かした私とエドガーは、寝不足の瞼を擦りながらそれを何度も読み返す。


「……こんな控えめな記事で、何が変わるんだか。セラフ天啓聖報の方は一面だったのに」


 エドガーが新聞を持ち上げ、あきれたように呟く。


「大きな変化なんて最初から期待しとらんよ。俺たちの記事が多少なり出しやすい風向きになれば良いというだけだ」


 編集長が低い声で返す。


「でも、こんな調子で告発記事なんて書けるんですかね……」


 私は不安になって窓際に立ち、街の様子を見下ろした。通りには新聞を手にした人々の姿がちらほらと見え、その中にはザフラン様の記事を読みながら小声で話し合う者たちの姿もあるように思える。

 編集長が新聞を折りたたみながら、静かに言葉を投げかけた。


「反応がどうであれ、種は蒔いた。これからどう育つかを見守るだけだ」


 その時、事務所の静かな空気を裂くように、仮眠室のドアがぎぃ、と音を立てて開いた。そこから現れたのは、ヴァリク・ヴェルナード様だ。まだ少し寝起きの様子で、手で乱れた髪を軽く整えながらゆっくりと歩いてくる。


「……おはようございます」


 低く落ち着いた声が響く。ヴェルナード様が周囲に軽く頭を下げながら挨拶すると、エドガーが振り返り、軽く手を上げた。


「おはようさん、ヴェルナード様。お目覚めの調子はどうですか?」

「……久しぶりにたくさん寝ました。すみません、皆さんが仕事をしている横で……」


 彼は淡々と答えながら、手近な机に腰を下ろした。その姿を見た編集長が目を細めながら、冗談混じりに声を掛ける。


「そういや、ロベリアが最初に書いて没にした記事、ヴェルナード様が寝不足って内容だったなぁ。ありゃいかんと思ったが、お人柄が分かれば戦場で悩んで寝不足になるのも納得だな」

「んなっ! なんでそれご本人にバラすんですか! 『白熊ちゃん』のこと、忘れてませんからね! ……ヴェルナード様! トーマス編集長がヴェルナード様のことを白熊ちゃ――」


 自分の中で小さな失態と思っていたことをバラされ、逆に編集長がヴェルナード様のことを「白熊ちゃん」と呼んでいたことをバラし返そうとしたところ、編集長に顔面を丸めた新聞紙で叩かれた。寝不足の頭にこれは痛い。目の前に火花が飛び散ったような感覚に、ぐらりと足元が揺れたのを、ヴェルナード様が慌てて立ち上がって背中に手を添えて支えてくれた。

 顔を上げると、背中を支えてくれた彼は心配そうに眉根を寄せ、私を見下ろしていた。


「だ、大丈夫ですか……? 皆さん、昨日と同じ格好のような」

「……皆揃って、朝まで残業です。でも、大丈夫です。ありがとうございます」


 私はお礼を言って立ち直すと、大きな欠伸をして伸びをする。ひとまず一つ記事を出せたのだから、帰っても良いだろう。きちんと寝て、起きてから今後の取材や張り込みの計画を立てれば良いのだ。

 そんな私をじっと見つめていたヴェルナード様は、意を決したように小さな深呼吸をしてから編集長に向かって言う。


「あ、あの! 取材に協力して、護衛をするだけじゃ申し訳ないので……他に何か手伝いたいです。何か、力仕事とかありませんか?」

「そんな、ウチとしては別に……そうだなぁ。なら、印刷部のポートリーを手伝ってきてくれませんかね? あいつ、いつも人手が足りないって嘆いてるんですよ」

「印刷部、ですか?」


 ヴァリク様が小首をかしげると、エドガーが横から口を挟む。


「おう。ウチは一応自前の印刷機も持ってるんだが……あそこ、機械を回すだけじゃなくて、新聞を束ねたりする手作業も多いから、案外人手がいるんですよ。ヴェルナード様の力持ちっぷりがあれば、ポートリーも大助かりだろうさ」


 ヴェルナード様は一瞬考え込むように視線を落としたが、すぐに静かに頷いた。


「分かりました。が、頑張ります!」

「助かるぜ、ヴェルナード様。ポートリーに『頼れる手伝いが来た』って言っておきますよ」


 エドガーが肩をすくめながら笑うと、ヴェルナード様も小さく微笑み返した。その控えめな笑顔は、彼の誠実な性格そのもののようだった。


「あ、あと……その、俺、別に偉い人でも何でもないですし、丁寧な接し方しないでもらえたら嬉しいな、と。……ロ、ロベリアさんも」

「えっ……」


 名前を呼ばれた瞬間、一瞬戸惑ったけど、それ以上に胸がじんわり温かくなるのを感じた。

 ちらりとヴェルナード様――いや、ヴェルナードさんの顔を見ると、どこかぎこちない笑みを浮かべている。困ったような顔をしていることが多い彼のちょっとした喜びが見えた気がして、不思議と嬉しくなる。


「その……」


 彼が少し言葉を選ぶようにしながら続ける。


「皆さんを手伝う立場で、ずっと『英雄』扱いはちょっと変かなぁ……と。ご迷惑じゃなければですが」


 彼の言葉に、なんだか胸がじんとした。ずっと「英雄」と呼ばれることに居心地の悪さを感じていたんだろう。こうして素直に伝えてくれる姿は、やっぱり彼らしいなと思う。


「いや、正直助かったぜ。俺、あんまり得意じゃないからさ。そういう畏まった言葉。よろしく頼むぜ、ヴェルナード」

「……は、はい!」


 エドガーが軽い調子で返すと、ヴェルナードさんはぱっと顔を明るくした。その無邪気な反応が、どこか少年のように見えて、思わず微笑んでしまう。


「よろしくお願いしますね、ヴェルナードさん」


 私も続けてそう言葉をかけると、彼はまた嬉しそうに「はい!」と答えた。その姿を見て、私の胸の中もふんわりと暖かくなる。こんな風に笑顔を見せてくれる彼を見られるなんて、ちょっと特別な瞬間をもらえた気分だ。

 ほっこりとした気持ちのまま、私は改めて彼の名前を心の中で繰り返した。ヴェルナードさん、ヴァリクさん――この呼び方にも、少しずつ慣れていきたいな。


 それはそれとして、もう眠気が限界に来ている。徹夜で仕上げた記事の校正作業と、記事が掲載されるまでの緊張感が続いていたせいで、頭はぼんやりしているし、目もシパシパする。何か話しかけられたら、反応する前に首がカクッといきそうだ。自分のデスクに残されたコーヒーのカップに手を伸ばしたものの、そこに残っているのは冷めた液体だけ。飲んでも逆に眠気を助長するだけだろう。


「すいません、私一旦家に帰っ――」

「邪魔するぜェ~!」


 突然、扉が勢いよく開き、派手な赤毛の若い男が飛び込んできた。その髪は乱れたウェーブがかかったショートカットで、全体的に派手な印象を受ける。濃いオレンジのチェック柄ジャケットを無造作に羽織り、ボタンを外したシャツの襟元からは小さなペンダントが覗いている。彼の持つ雑誌が手を振るたびに目立ち、部屋に騒々しい空気が流れ込む。

 彼の声が響き渡る中、後ろから一人の男性が続いて現れた。赤毛の男とは対照的に、黒髪を後ろで軽く束ねたローポニーテールが目を引く。その整った髪型に加えて、彼がかけている黒縁眼鏡が、知的で洗練された雰囲気をさらに引き立てている。眼鏡越しの鋭い視線には、どこか冷静さと威厳が漂っていた。


 スーツを纏ったその青年――彼は眼鏡の位置を軽く直しながら、冷静な目で部屋の様子を一瞥した後、堂々とした足取りで中に入った。赤毛の男の雑然とした雰囲気とは正反対の彼の姿勢は凛としており、仕立ての良いスーツと知的な印象の眼鏡が、どこか貴族的な威厳すら感じさせる。


「申し訳ない、いきなりお邪魔して。私はアーレン・ストラフィルド、法律を専門に扱う者だ。そしてこれが――」

「ハレック! オカルト雑誌『クロニクル・トレイル』の記者ってやつだぜェ~!」


 赤毛の男が割り込むように叫び、自分の名を名乗った。


「あんたらの記事、なかなか面白ぇじゃねぇかァ! 高級紙( クオリティペーパー)寄りの頭でっかち新聞だと思ってのによォ~! その根性を見込んで、協力に来てやったぜェ~!」


 男――自称「オカルト雑誌記者」のハレックは、机に雑誌を叩きつける。


「噂を追ってんだろォ? 俺ンとこでも取り上げてンだよォ……ほら! 『神のパワーは宇宙からのメッセージ! 新英雄に宿る禁断の力』ってなァ!」


 ハレックが雑誌を広げて見せる。その表紙には、怪しげな光に包まれたザフラン様のイラストが描かれており、「聖王国の裏に隠された闇!」というキャッチコピーが躍っている。


「……なんだそれ」


 エドガーが眉をひそめて腕を組む。


「なんだそれって、こっちは真剣だぜェ? 聞けよ! ザフランの力、あれは単なる『聖なる力』なンかじゃあない。もっと深い……こう、宇宙の謎が絡んでんだよォ!」


 ハレックが身振り手振りを交えながら語る。


「たとえばなァ、急にいなくなっちまった『救国の英雄ヴァリク』。ヤツがどこに消えた分かるかァ? そう! 答えは――」


 ハレックがビシッと人差し指を立て、天井を……いや、上空を指差した。


「宇宙。空に帰っちまったってワケなんだよなァ、これが!」


 その一言に編集部の空気が一瞬静まり返った。いや、静まるというよりも、全員が言葉を失っている。


「……違いますけど」


 困ったような顔をしたヴェルナードさんがおずおすと手を上げて、ハレックの言葉を否定する。


「あの、ここにいますけど」


 ヴェルナードさんの言葉に、私は思わず頭を抱えそうになった。そんな風に堂々と否定したらダメでしょう! 脱獄した身だって自覚ありますか!?


「あ! ちょっと、ヴェルナードさん! それ言っちゃダメですって!」

「……あ、ああ!」


 その言葉に、彼は一瞬きょとんとした表情を見せた後、ハッと気付いたように目を見開いた。遅れて自分の失言に気付いたらしい。少し申し訳なさそうに、彼は軽く頭を下げた。

 意味不明な逃亡先を述べられ、つい否定してしまったのだろう。天然というか、無防備というか……彼のそういうところが時折心配になる。案の定、ハレックはそんなヴェルナードさんを見て、目を輝かせ始めていた。


「お、お前ェ、まさか――いや、間違いねえ! 『救国の英雄』ヴァリクだろォ!? こーやって会えるなんて思わなかったぜェ! なァ、確認させてくれ! お前、やっぱり『飯食わない』って噂、本当なんだろォ?」


 まさかの質問に、編集部内が再び妙な空気に包まれる。ハレックは目を輝かせながらさらに前のめりになり、ヴェルナードさんを指差す。


「……食べますけど」

「……嘘だろ? 食うのかよォ……なんだよ、期待して損したなァ……」


 完全にシュンとなるハレックの姿に、私は思わず吹き出しそうになった。だが、ヴェルナードさんは逆に申し訳なさそうにしている。


「あの……すみません。期待に応えられなくて……」


 それは、一体どんな期待なのだろうか。答えるべき期待ではないと思うのだが。

 そんな中、後ろに控えていたアーレンが黒縁の眼鏡をくいっと押し上げ前に出てきた。


「英雄の周辺を嗅ぎまわるような、こういう微妙に危ないことばかり取材しているから、彼はもう五回死んでいる」


 その冷静すぎる言葉に、私たち全員が一瞬、何を言われたのか飲み込めなかった。エドガーが「死んだ?」と首をかしげ、編集長が眉をひそめる。


「この男はこれまで計五回、異端者として処刑されている――書類上では、だが」

「処刑……五回……?」

「そうだ」


 思わず言葉を繰り返すと、アーレンは淡々と頷きながら続けた。


「教会への異端行為で死刑判決を受けたのが三回、現王に対する反逆罪で一回。そして、最後は『人心を惑わす者』として大衆から処刑を求められた形だ。どの件も、私が裏で法的に手を回して、何とか彼を『消された』ことにして生き延びさせている」


 まるで天気の話でもしているかのような平然とした語り口に、私は背筋が冷える思いだった。


「おいおいおい、それマジかよ」


 エドガーが呆れたように腕を組む。


「マジだ」


 アーレンが短く答えると、今度はハレックが胸を張って得意げに口を開いた。


「そうなんだよォ! 俺ァ、教会の異端審問だって逃げ切れるんだよなァ! アーレンの力借りてだがな!」

「彼は運が良いだけだ。それに、私が動かなければ、五回どころか十回は死んでいた」

「……アーレンさん、なんでそんな人を助け続けてるんですか?」

「それは……」


 アーレンはほんの少し言葉を選ぶように視線を泳がせた後、静かに答えた。


「彼に死なれると、私が面倒だからだ」

「は?」


 全員が揃って間抜けな声を漏らす。


「彼が消えた場合、残された書類や痕跡、そして訴訟案件の山が私に全て押し寄せてくる。正直、彼を生き延びさせておいた方が、その後始末より遥かに楽だ」


 そのあまりにも実利的な理由に、編集部は再び沈黙に包まれる。


「いやいや、それでも五回って普通じゃないだろ」


 エドガーが呆れたように肩をすくめるが、アーレンは冷静なままだった。


「確かに普通ではない。でも、それが彼の生き方だ。彼が暴走する限り、私が始末をつける。それが私の役割だ」


 その言葉に、ハレックが「だろォ?」と得意げに笑みを浮かべる。


「……法律家としてそれでいいんですか?」


 私が控えめに問いかけると、アーレンは淡々と返答した。


「いいも悪いもない。法律は道具だ。使う側次第で、どうとでもなる。それに……」


 アーレンが静かに微笑む。その微笑みは、どこか底知れない冷たさを感じさせた。


「そうして彼が生き延びているのは、私が動いているからだ」


 その一言に、場の空気が一瞬凍りつく。アーレンとハレックがもたらす波乱の予感に、編集部の全員が気圧されるのを感じた。

 編集長が沈黙の中で目を細めながらアーレンを見つめた。しばらく腕を組み、何かを考えている様子だったが、やがて椅子をきしませながら背もたれに寄りかかる。


「……なるほど。確かに普通じゃないな。だが、そんなやつがうちの仕事に一枚噛んでくれるなら、これ以上心強いことはない」


 その言葉に、アーレンは軽く顎を引いて、静かに返答した。


「私にできることがあれば協力する。だが、正直に言っておくが、私は非常に高価な法律家だ」


 その冷ややかとも取れる言葉に、一瞬場が静まる。しかし、編集長はにやりと笑った。


「金の問題なら考えるさ。だが、それ以上に、お前さんみたいな法律家が味方になるだけで、この仕事がどれだけ進めやすくなるか……考えるまでもないな」

「ふむ。では、お引き受けしよう」


 アーレンがすっと背筋を伸ばし、黒縁眼鏡を押し上げる。その動きは静かながら、圧倒的な説得力を感じさせた。


「記事が抱える法的リスクの精査や、情報の合法的な扱い方、そして訴訟対策まで、すべて任せてもらいたい。ただし、必要な情報はすべて共有してもらおう。それが条件だ」

「なァ、こいつ、頼りになるだろォ?」


 ハレックが誇らしげに胸を張るが、誰も彼を褒める様子はなかった。


「よし、とりあえずは歓迎しよう。オカルト雑誌『クロニクル・トレイル』のお二人、お前さん達の協力に感謝するよ。これから一緒にやっていこう」


 編集長が手を差し出すと、アーレンも静かにその手を握った。


「こちらこそ。お役に立てるよう全力を尽くす」


 そのやり取りを見て、私は胸の中にほんの少しの安心感を覚えた。これからの仕事はきっと、さらに厳しいものになるだろう。でも、アーレンという頼れる味方がいることで、少しだけ未来が開けたような気がした。




 その時、またもや新聞社のドアが勢いよく開き、鋭い風が室内を駆け抜けた。飛び込んできたのは、金の髪を乱しながら息を切らせたリリィだった。いつものほんわかとした雰囲気とは程遠く、顔には明らかな焦燥の色が浮かんでいる。


「大変です! 本当に大変なことが起きましたぁ!」


 リリィは大声で叫びながら、部屋の中央まで駆け込むと、肩で息をしながら周囲を見渡した。その瞳は切羽詰まった光を宿し、彼女が抱える情報がただ事ではないことを物語っている。


「北の町です! 農地卿が……農地卿アティカス・ヴァレンフォードが王に反旗を翻しました! それだけじゃなくてっ!」


 リリィは早口で言葉を紡ぐが、息が整わず途中で途切れてしまう。その様子を見た編集長が椅子から立ち上がり、低く鋭い声で促した。


「落ち着け、リリィ。順を追って話せ。何があった?」


 その声に、リリィは何とか息を整えようと胸に手を当て、深く息を吸い込んだ。そして、次の瞬間、彼女は再び口を開き――。


「第二王子レオンハルト・アルデリック・カリストリアを、擁立するって言ってましたぁ!」


 その声が編集部に響き渡り、室内に緊張感が広がった。

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