猛者
「ロルキさん?!なんでロルキさんがここに?」
「いやいやそれはこっちのセリフだよなんでルーシー君がここに?ハッ!!もしかして最近入った新しい特戦員って君なのかい?」
「はい…そうですけど」
ロルキさんは納得しつつも驚きを隠せないような反応した。
「そっかぁ確かにルーシー君には魔力の才能があると思ってたけどまさか最初っから特戦員にまでなるなんて」
「半ば適当でしたけどね…それはそうとロルキさんはなんでここに?」
「そういえばまだルーシー君には言ってなかったね僕はここ最近で特戦員主官になったのさ!!」
ロルキさんは誇らしげにそう言った。
「へー!すごいっすね」
「え、薄いなぁ反応がもっとドヒャーとかギョエーとかって驚いてもいいんだよ?」
ロルキさんには申し訳ないがここ数日で色々と衝撃がありすぎて耐性がついてしまったのかもしれない。
その時アルがその場にいないことに気づいた。
「あれ?アルは?」
「あーなんか自分は魔将なので特戦員の人たちの会合を邪魔するわけにはいかないって言ってどっか行っちゃったよ。」
「あいつはどこに行っても真面目だなぁ」
その時ガタンと扉が開く音が部屋にびき渡った。
「お!ようやくきたみたいだね」
そしてその扉の先から7人の人たちがゾロゾロと入ってきた。
「ふぁ〜ほんま眠いで今日は休みて聞いてたから徹夜で研究しとったちゅうのに急用てなめとんのか!ホロギス!」
「ロディオさん!やめてくださいもーいつもから生活習慣を整えておけばよかった話じゃないですかまったく」
「急用!ということはもしや!ヘラ様にお会いできるということでしょうか!」
選び抜かれた超特別魔兵という肩書きとは裏腹にその言動は想像していた姿と似ても似つかなかった。
「じゃあみなさん各種好きな席に座ってくださいほらルーシー君もそこに座って」
「あ、はい」
そして俺はサミットテーブルに座らせれた。
ロルキさんが明るい口調で話し始める。
「じゃあ早速だけどみなさんに紹介するよ新しく特戦員になったルーシー君だ。」
「よ、よろしくお願いします。」
その時俺に少し不気味な声で話しかけてくる人物がいた。
「君、すごい魔力量だね密度もいい…あぁすまないね紹介が遅れた僕は特戦員第9官ルアイス・グンテルよろしく」
「よろしくお願いします……」
その時メガネをかけた男の人が話し始めた。
「では!私もここでルーシーさんに自己紹介いたしましょう私はリルール・エルガットです!特戦員第5官というのは仮の肩書き私の本来の肩書きはヘラ様愛好会会長リルール・エルガットなのです!」
「ヘラ様?…あぁあの魔将の」
そう言うとリルールさんは興奮して顔を近づけてきた。
「そうです!ヘラ様は魔将にして私の女神!彼女のあの妖艶で麗しい姿を私如きが説明するのはとてもおこがましい!」
「うぉ…ち、近いです…」
「あぁこれは失礼少し取り乱しました。まぁなにわともあれこれからよろしくお願いしますルーシー君」
「おい!お前ら慣れ親しむのは後にしろこれじゃあいつになっても話が始めらんねぇだろ」
メガネをかけ衣服をしっかりと着こなしたいかにも真面目な容姿とは裏腹に不良のような怒号をその男は放ってきた。
「まぁビリー、ルーシー君だって今日が初めてなんだ少しぐらい多めに見てあげてもいいだろ」
「いや…でも」
ビリーと呼ばれる人を制したのは優しいオーラを放った糸目の男の人だった。
「ごめんよルーシー君こいつも多分緊張してるんだ許してやってね僕は特戦員第6官ショーン・オルセムよろしくこっちの方は特戦員第7官ビリー・フルトーテム口調は乱暴だけど意外と優しい奴だから仲良くしてやってね」
とても優しいオーラを放っているショーンさんに俺は少し緊張が解けた気がした。
「ほんまにうるさいで新人に慣れ親しむ時間もくれへんなんて今んとこ第一印象最悪やなビリ〜」
ビリーさんにそう言った男はとても雰囲気が暗かった。
「あぁん?なんだとロディオてめぇ!」
「まぁまぁまぁ2人とも落ち着いてくださいここで喧嘩はまずいですよ」
2人を制止させたのはこの集団の中での唯一の女性だった。
「君がルーシー君だね私は特戦員第3官セレグ・ユーキよろしく多分私とは1歳離れかな堅苦しいのは好きじゃないからタメ語でいいよほらロディオさんも挨拶してください」
「わーったよ俺は特戦員第2官ロディオや魔力のことでわからんことあったら俺に聞けや」
ロディオさんは俺の方じっと見つめる。
「それにしてもルーシーお前ええ魔力量してんなぁあとで俺の研究室こいや」
「は、はい」
強引に誘われたが断る理由もなかったのでついて行ってみることにした。
「ほらロディオさんみたいにパルジーも自己紹介しないと」
「了解しました俺の名前はパルル・ジーアス特戦員第4官を務めております。」
機械のように淡々と話す彼は他の人とは違う異様な雰囲気を感じた。
「よし!全員自己紹介は終わったなじゃあ最近深刻化している"デスター"について話し合っていこう」
「あの"デスター"ってなんなんですか?」
ホロギスさんに任務を命じられてからずっと疑問に思っていた。
「"デスター"それは最近この地域に度々現れては破壊や殺傷を繰り返している生命体のことさだけど魔力が異質でね正体が掴みづらいんだ」
「一度捕えて解剖とかしてみたらどうなんや?」
ロディオさんがそう尋ねた。
「確かにそれも少し考えただが奴らは生命維持能力が失われると消滅してしまうんだ…まるで情報知られたくないがための口封じのような…」
その時ビリーが口を開いた。
「奴らの侵攻に規則性はねぇが妙に奴ら指揮がとれてる多分何者かが裏で手ぇ回してんのかもしれねぇな例えば…天使とか」
「天使…」
デスターについての疑問しか残らないままその会議は終了した。
会議を終え場に慣れるため屋敷の中を歩いていた。
「アル!」
「ルーシー……」
アルは俺を睨みつけた。
「その軽蔑の眼差しやめてくれないかな傷つくんだ
が……あ!これからロディオさんの研究室行くんだけどお前も来るか?」
「行かねぇよ俺は呼ばれてないんだし」
「いいだろちょっとぐらい魔力に対する知識が広がるんだぜ行かなきゃ損だろ」
アルは少し迷った後大きなため息をついた。
「はぁ…一回だけだぞ」
その研究室は壁の端から端まで全てが本棚でありその本棚には隙間なく本が収納されていた。
「うぉすげぇ本がいっぱいだ」
するとユーキが出迎えてくれた。
「あ!ルーシー…と君は?」
「魔将筆頭アル・グランス・ロブロートです」
「魔将筆頭?!まぁすごい人がきたね、ロディオさん!ルーシーがきましたよ」
そして書斎の真ん中で本をじっくりと読んでいるロディオさんがこちらを向いた。
「おぉルーシー!なんやお友達呼んできたんか?」
「友達じゃないです!」
アルが少し怒った口調で反論した。
「まぁええわ2人ともまだ魔力についてなんも知らんやろ魔力について色々教えたる」
「ロディオさんは魔力について研究してる人でここにある本は全部魔力に関するものと歴史に関する本しかないのよ」
ユーキが呆れた口調でそう話したそしてその時アルが口を開いた。
「じゃあ聞いてもいいですか?魔能力と原初の魔力について教えて欲しいんですけど」
魔能力?原初の魔力?正直何を言ってるのかわからなかった。
「ええでじゃあまず原初の魔力からやな原初の魔力っつーのは大まかに言えばその人の血液型みたいなもんやこの世には6つの原初の魔力があってな炎、雷、水、風、光、闇この6つの原初の魔力が俺ら魔人には必ずあるんやそんでもってこの闇これは魔人にしか宿らんそして光これは天使にしか宿らんねん魔人は必ず闇の魔力は持っててそれともう一つ炎、雷、水、風のどれかがついてくんねんこの原初の魔力で相性がわかるし全ての魔力の土台となんねんちなみに俺は雷や」
ロディオさんはそう言うと自身の指に電気を迸らせた。
「うぉ…す、すげぇ」
「じゃあ魔能力っていうのは?」
アルが再び問いを投げる。
「魔能力はな個人が持ってるただ一つの魔力のことや原初の魔力は大体が親の遺伝で決まるがこの魔能力稀に個人に突然宿るいわば突然変異魔力やそして魔能力は原初の魔力と違い圧倒的に複雑でこれが魔力の戦いにおいて決め手となるもんやこれがなんのかはいまだに解明さできてへんが俺はその人の個性に魔力が注がれて形になるもんやと思っとるちなみに特戦員以上の奴は全員魔能力持ってんでそんで俺の魔能力はというとな…」
そう言いかけた時突然屋敷中に警報が鳴り響いた。
「な、なんだ?」
「チッきよったか」
「何がですか?」
「"デスター"や…ほらお前ら2人初任務やで気合い入れてけよ!」
そして状況を確かめに行ったユーキが帰ってきた。
「ま、まずいですよ今回の"デスター"侵攻過去最多です!数は"25体"!」
「に、25体!?」




