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異世界でチート無双!? いえいえ神達のミスで、相棒のもふもふ達がレベルアップしたみたいです  作者: ありぽん


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31.森へ入って早々問題発生!?

「さぁ、この辺から森に入ろうか。最初は道に沿って進んで、大きな木が増えてきたら道から外れよう」


『今日は森を歩いてる人少ないね』


『いつもこの辺はいっぱい居るもんな』


『とっても静か』


「そうだね。でも人が居ない方が、薬草をどっちが取るかで揉めないから、少ない方が良いよ。さぁ、行こう」


 森の前までやってきた僕達。こんな話しをしながら森へ入ったんだけど。今日はみんなの言った通り、人がとても少なかった。ここはそんなに危険な森じゃないから、新人の冒険者や家族の、素材採取に来ている人達で、いつも結構ザワザワしているんだけど。

 森の中へ入る時も、いつもの半分くらいの人数で、中に進んで行ったら、僕達だけになってしまった。


 まぁ、人がいっぱいガヤガヤしている方が、あんまり魔物は寄って来ないし、みんなせ周囲の警戒をできるから楽だけど。でも周りが静かだと、周りも音がよく分かって、それはそれで魔物の警戒ができるから、どっちもどっちかな。


 それとみんなにも言ったけど、この辺の素材は採取しやすい分、早い者勝ちだし、もし場所が重なってしまうと面倒だから。今日くらい人が居ないと、その辺も楽だ。なんて考えていた俺。でもその考えは間違っていたことに、後で気付かされることに。


 どんどん森を進んでいって、大きな木が多くなって来たから道を外れ。少し歩くとお母さんに頼まれた薬草を、すぐに見つける事ができた。しかも頼まれた薬草は5種類だったんだけど、そのうちの3種類を見つけることができたんだ。


 それですぐに採取をし始めた僕達。だけど採取を始めて少し経つと、突然何処からか、何かの音が聞こえてきて。音というか誰かが何かを話しているような音? 僕はすぐにみんなに聞いてみた。


「みんな、何か聞こえないか?」


『んー? アーベルなぁに?』


『違う薬草も見つかったのか?』


『どこにあるの?』


「違うよ、そうじゃなくて、誰かが何か話している声が聞こえないか?」


 人が少ないことで、いつもよりもよく聞こえる周りの音。すぐにみんなが手を止めて、辺りの音に耳を澄ませる。


『う~ん、僕聞こえない』


『俺も!』


『モグーのお腹の音は聞こえた』


『へへへ、俺、お腹すいたぞ!』


 いや、朝ごはんたくさん食べたじゃないか。いつもの2倍は食べてたぞ。と、それは良いけど、音だよ音。確かに今は聞こえない? でも、なんか気になるんだよなぁ。


 みんなが採取してくれた薬草を全部集めて、どの薬草をどれだけ採取したか確認。それからそれぞれちゃんと分けて麻の袋に入れて。

 確認すると、お母さんの希望よりも少し多いくらい薬草を取れていたから、別の薬草を探しながら、ちょっと周りを確認してみる事にした。


「みんな、匂いに気をつけて。何かいつもと違い匂いがしたら教えて欲しい」


『分かった!!』


『薬草採取だけど、色々調べながら何かを見つける。なんか冒険みたいだ!!』


『ぼく、飛んでみる?』


「ありがとう。でも今はなるべく離れない方が良いと思うから、僕の側にいて」


 こうして更に少しだけ森の奥へと入った僕達。異変はすぐだった。モグーが最初にいつもと違う匂いがするって言って。その後すぐにセレンも匂いを確認。しかもその匂いっていうのが、どうもこの森には居ない魔物の物じゃないかって言ったんだ。


 どうするか考える僕。この森には居ない魔獣? 確認をした方が良いか、それとも避けるべきか。弱い魔獣で、別の森からこの森には引っ越して来た、なんて事だったら問題はないけど。もしも僕達じゃ対応できない、ランクが高い魔獣だったら? 


 強い魔獣の中にも色々と種類がある。争いを好まず、自分に害をなす者じゃなければ攻撃をして来ないような、大人しい強い魔獣から。魔物だろうが人だろうが、目に入るものはなんでも攻撃してくるような、凶暴な魔獣まで。まぁ、色々いるんだけど。


 その凶暴な方の魔獣だったら? このまま僕達は何もせずに逃げるべきだ。だけど危険な魔物だった場合は、ギルドに知らせないと。他の人達が大変なことに。街も襲ってくるかもしれない。となると、本当だったら確認だけでもできたら良いんだけど。それですぐに逃げる。


『アーベルどうする?』


『匂い、さっきよりもしっかりとしてるから、すぐに案内できるぞ』


『ぼくはそのまま、ポケットの中。でも狭い所だったら、ぼく確認できる』


「う~ん、どうするか。本当なら確認した方が……」


 話している時だった。


『パパ、パパ……』


『だ、大丈夫だ』


『しっかりして、パパ。きっともうすぐ会えるよ。そうしたら怪我も治してもらえるかも』


 僕は思わずみんなの顔を見る。みんなもそれぞれの顔を見てきて。


「みんな、今の聞こえた?」


『聞こえた!』


『今の声、匂いのする方からだったぞ!!』


『ハピちゃんも聞こえた』


 今のパパって、苦しそうな声も。それに怪我を治してもらえるかもって。誰か怪我をしているのか? 心配する声は小さな子の声だったし。あんなに心配している声、放っておくわけにはいかない。


「みんな、まだどんな状況か分かっていないから危険だけど、僕を匂いの場所まで連れて行ってくれる?」


『うん!! だってもしかしたら、弱い魔獣が困ってるかも』


『強い魔獣でも、悪い魔獣じゃなかったら、困ってるなら助ける!』


『怪我って言ってたもん。怪我はダメ』


 こうして僕達は、匂いがする、そして声が聞こえて来た方へと進み始めて。5分くらい歩いた時、みんなが進むのをやめた。僕達の前に背の高い草むらがあるんだけど、その向こうに魔獣がいるって。


 そっとそっと草むらに近づく。そうして一旦止まると、ここでハピちゃんの出番だ。草むらを小さな体でそっと進んでもらって、向こうを覗いてもらう事に。


『行って来ました!!』


 違うよ、行って来ますだよ、と思いながらハピちゃんを見送って数分。ハピちゃんが急いで僕達の所へ戻って来た。


『大変!! 大きな怪我!! 小さい子が泣いてる!! 大きな怪我の小さい子が、大きな魔獣が大丈夫!!』


 ん? 何だって?

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