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異世界でチート無双!? いえいえ神達のミスで、相棒のもふもふ達がレベルアップしたみたいです  作者: ありぽん


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30/70

30.初めての自分達だけで森へ出発!!

「じゃあ、行ってきます!!」


『行ってきます!!』


『行ってくるぞ!! しっかりと薬草とって来るぞ!!』


『行ってきました!!』


『違うよハピ、行ってきましたじゃなくて、行ってきますだよ』


『行ってきますです!!』


 時々言葉がおかしくなるハピちゃん。実はハピちゃんは僕の所へ来る前に、僕達と仲良くなりたい、お話ししたいって。人の言葉が分からなかったけど、一生懸命勉強して、少しだけ人の言葉が分かるようになっていたんだ。


 ただ、けっこう間違えて覚えていて、お母さんもおかしいとは思っていたみたいなんだけど。もしかしたらハピちゃん達の種類の鳥はそう話すのかと、お母さん確認しなかったんだよ。

 

 それで僕と契約して、しっかり話せるようになってから僕が確認したら、ただ単に間違えて人の言葉を覚えていたことが判明。それからまた頑張って言葉を覚えて、今はだいぶ良くなったんだ。時々前の間違え言葉が出ちゃうけどね。


『みんな気をつけて行きなさい』


『魔物と怪我に気をつけて』


「良いか。危ないと思ったら、すぐに引き返すんだぞ。アーベル達だけで行くのは今回が初めてなんだ。完璧にやろうなんて考えなくて良いからな」


「忘れ物はない? しっかりと薬は入れた? お昼ご飯も持った? それから……」


「お母さん、昨日の夜も朝も、一緒に確認したんだから大丈夫だよ」


「そうよね、大丈夫よね。でもやっぱりもう1度……」


 あんまり心配するお母さんをお父さんが止めてくれた。せっかく朝早く出発するためにみんなで早起きしたのに、これ以上止まってたらお昼になっちゃいそうだからね。


 おかあさん大丈夫だよ。お父さんの言う通り、危ないと思うことがあれば。すぐの帰って来るから。


「じゃあ、今度こそ。行ってきます!!」


『『『行ってきます!!』』』


 家族に見送られながら家を出発した僕達。先ずは街の裏門を目指す。今日行く森は、裏門から出た方が早いんだ。

 それにうちは正面の門よりも裏門の方が近いから、今日は街の中の移動はちょっと楽だし。帰りもきっと疲れているだろうから、家まで近くて助かる。


 20分くらい歩くと裏門が見えてきて、外へ出る人達の列ができていた。朝早いのに思ったよりも人がいて、列に並ぶとセレン達がまだ? まだ? と。今からそんなの張り切ってると、森に行った時には疲れてるんじゃないか? 


 街から出る時、その後街へ戻って来る人は必ず、名前といつ帰ってくるかを、警備隊に知らせないといけない。そして帰ってきた時に。それを確認して。もし帰ってこない人がいれば、その時に応じて捜索隊が出るんだ。


 もう街へ戻ってこない人達は名前だけ言って、いついつこの人は街から出ていったっていう記録だけ残す事に。時々違う街からの捜索隊や、犯罪者を追っている人達が、対象の人が街に来ていたか、そしていつ頃出ていったかを調べに来るから。


 結構これは大事な事で。その記録をとるのに、よく列ができている。ただ今日は朝早かったから、並んでいないと思ったんだけど、たまたま旅芸人の人達と出発と重なってしまったらしい。


『ねぇ、アーベル』


「ん? なぁに?」


『薬草採取終わったら、宝物探してい?』


 ハピちゃんはキラキラ光る物や、変わった形をしている物が大好きなんだ。だからこうやって街の外へ行った時はいつも探して帰って来る。


「良いよ。そのために朝早く出てきたから」


 実はお母さん達が夕方前には帰って来れるからと、朝早く出発した方が良いと言ったのは。こういうセレン達が自由に行動できる時間も考えてのことだった。みんな絶対に遊びたいとか探したいとか、言うのは分かっていたからな。


『木の実探したいなぁ』


『俺は岩挑戦したいぞ!』


「今日行く所には、大きな岩はあったかな?」


『なくても良いぞ! 小さい石を集めて、ボールを作る練習するから』


 岩堀りモグラは、彼らだけの特別な力を持っている。岩堀りもぐらというだけあって、その辺の岩を簡単に掘る岩堀モグラ。でも間違って掘っちゃった場合に、手から粘液を出して、崩した岩をくっつけるんだ。


 モグーも岩を掘るのは好きなんだけど、そう簡単に大きな岩がその辺に転がっているわけじゃない。だからモグーはその辺に転がっている石を、その粘液でくっ付けて塊にして。それを掘るって遊びを考えたんだ。

 最近は自分の体の2倍くらいの塊を作れるようになって、さらに大きな塊を作ろうと練習中だ。


 こんな風に、みんなで色々話しをしながら、自分達の番を待って20分くらい。ようやく僕達の番がやってきた。


「おっ、アーベルどうした? 今日は家族と一緒じゃないのか?」


「初めての僕達だけの薬草採取に行ってきます!」


「そうか、そうか!! ついにお前達だけで行くのか!! あんなに小さかったアーベルがついに……」


 今話しをしている警備隊の人は、お父さんの知り合いのタイロンさんで。俺を赤ちゃんの頃から知っているんだ。


「今日は森へ?」


「はい。お母さんの薬草を取りに。そんなに中には入らない予定です」


「そうか。だけど、良いか。いくら危険な場所に行かないとしても、何があるか分からないんだ。しっかりと周りを警戒して、何かあればすぐに逃げるんだぞ。アーベル達がいくらあの森なら、問題ないと言ってもな」


「はい!」


「初めての自分達だけの採取、成功すると良いな」


「頑張ります!!」


 話しているうちに申請が終わった。


「行ってきます!!」


「おう!! 気をつけろよ!!」


 タイロンさんに見送られ、ついに街の外へ1歩を踏み出す僕達。


「さぁ、みんな、ここからは街の外だから気をつけながら行こうね。それと他の人達に迷惑をかけないようにすること」


『分かってるよ。アーベル早く行こう!!』


『なぁなぁ、向こうのほう、人が少ないから、向こう歩こうぜ!』


『アーベル、ポケット入ってい?』


 と聞きながら、僕はまだその質問に答えていないのに、ハピちゃんが僕の胸ポケットに入ってきた。それを見たセレンがすぐに僕の頭に乗ってきて、モグーは僕の肩にぶら下がり。


 早く行こう、向こう歩こうって、自分達で歩くんじゃないのかよ。

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