25.結構簡単だった魔獣契約、契約完了!!
「それと、最後にもう1つ。前から言っているように、今回契約できなくても、ブーたれないこと。確かに契約できなくて残念って思うかもしれないけれど。もし今日できなくても、必ずも少しすれば契約ができるわ。それをちゃんと分かっておいて」
「うん!!」
『きゅう!!』
2人合わせて返事。分かってる。それについては2人で話をしたからね。できなくてもその後も頑張るって、ちゃんと伝えてあるし。
「さぁ、じゃあやってみましょうか! 2人とも並んで並んで」
ママに背中を押されて、僕達は部屋の真ん中で向かい合って並びます。それから少し離れた場所に、ママとお父さんムーンラビット達が並んで。ちょっとお父さんムーンラビット達は心配そうな顔をしているよ。
「それじゃあ、さっき説明したように、アーベルはおチビさんの事を考えながら魔力を溜めなさい。おチビさんはアーベルの事を考えるのよ」
魔力を溜めるのは、これで結構なれてきているから、すぐに溜めることができる。だってちゃんと学校で練習しているからね。ただそれをそれぞれの魔法にするのが難しいんだよ。カロリーナみたいに、ちょっと練習しただけでできる子は珍しいんだ。
うんうん、良い調子。体に魔力が溜まるのを感じる。それと同時に僕はママに言われた通り、子ムーンラビットのことを考えて。
ん? これはちょっと難しいかも。今まではとりあえず魔力のことを考えて、ただ魔力を溜めれば良かったけど、今はしっかりと子ムーンラビットにことも考えなくちゃいけないから。
魔力をしっかり溜めようとすれば、子ムーンラビットのことがおざなりになっちゃうし。子ムーンラビットを考えれば、魔力の方がおざなりになっちゃうし。
「アーベル、ゆっくりで良いのよ。いつも先生にも言われているでしょう。あなた達は魔法を学び始めたばかり。ゆっくりとしっかりと魔力を溜めましょうって」
うん、先生はいつも魔法を使う前の、魔力を溜めるのに結構時間をかけるんだ。そうすれば僕達が魔力の存在を、しっかりと体でそれから感覚として覚えられて。それが積み重なって、そのうち自然と魔力を扱えるようになるからって。
そうだよ、ゆっくりとしっかりと落ち着いて。大丈夫、ここまで頑張って練習してきたんだから。そう思いながら落ち着いて魔力を溜め始めると、少し止まっていた魔力がまた溜まり始めました。
それと魔力の方が安定してきたからか、子ムーンラビットのこともしっかりと考えることができるようになって。
それからは止まることなく、魔力を溜めることができた僕。なんだかんだで今までで1番魔力が溜められたような? でももう少しだけ。ママは今の僕ができる最大でって言ったからね。僕の最大、僕の最大……。
それからまた数分。
「ふぅ」
「そろそろ大丈夫かしらね。アーベルどう? 魔力は溜められた?」
「うん! いっぱい、ぼくの1ばんでためた!!」
「良いわ。さぁ、後は言葉に出して心を込めて、家族になってほしいと」
いよいよだ。いよいよだぞ。僕は魔力を溜めるために、集中していたから目を閉じていたんだけど。ここはしっかりと、子ムーンラビットを見て言おうと思って目を開けました。
そしたら子ムーンラビットが僕をじっと見つめていて。その目はいつでも良いよ、家族になろう!! とお僕に言っていたよ。うん! 家族になろう!! 僕もしっかりと子ムーンラビットを見つめます。そして……。
「ぼくとかぞくになってください!!」
『きゅう!!』
僕の問いに元気よく返事をしてくれた子ムーンラビット。その瞬間僕達を白い光が包んだんだ。目を瞑らないといけないってほど、明るい光じゃなかったんだけど。でもいきなりの事にビックリして慌てる僕。
僕の前にいる、子ムーンラビット。光のせいでしっかりと姿は見えなかったんだけど。シルエットは分かって、そのシルエットが慌てているように見えたよ。
「しまったわ。契約に最中のことを話し忘れていたわ。2人共、大丈夫よ慌てないで。その光は今契約をしているって印だから。その光が弾け飛ばないで、あなた達の体に入っていけば、契約は成功よ!!」
ママ、そういう事はちゃんと説明しておいて!! ママの言葉に何とか落ち着いた僕。子ムーンラビットのシルエットも静かになったよ。後は光りが消えるのを待つだけ。お願いだ、弾け飛ばないで!
と、僕達が光り始めてどれくらい経ったのか。少しずつ白い光が薄くなってきて、子ムーンラビットの姿がしっかりと見えるまでに。そうして最後、シュウゥゥゥっと、光が僕と子ムーンラビットの体の中へ消えていった。
し~んとする部屋の中。でもすぐにママが動き出して、子ムーンラビットの魔獣登録をした時の石を確認。ママが石に魔力を流し、文字が浮かび上がればそこに、ある文字が増えていて。
『アーベルの契約魔獣』
って言葉が増えていたんだよ。
「アーベル、おチビさん」
次の言葉を、子ムーンラビットを手の上に乗せながら聞く僕と子ムーンラビット。
「良かったわね! 契約成功よ!!」
その途端僕は子ムーンラビットを抱きしめました。子ムーンラビットも僕にしっかりと抱きついてきて。その後は何回も2人でハイタッチ!!
2人のハイタッチが終われば、今度は僕はママと、子ムーンラビットは両親と喜びあって。それも終われば、今度は全員で喜んで。
子ムーンラビット、ちょっと泣いていたよ。なんて子ムーンラビットのことは言えずに、僕もちょっと泣いてたけどね。まさか1回で魔獣契約に成功するなんて。本当に嬉しい!!
その後長い間喜びを分かち合って僕達は、今日は初めてってことで、お父さんムーンラビット達との契約は後日に。ママの言っていた通り凄く喉は渇いたは、お腹は空くわで、みんなで喜びの果物の盛り合わせを食べて。
その日は興奮して寝られずに、朝方ようやく眠れた僕と子ムーンラビット。ついに、ついにだよ。僕達は家族になれたんだ!!
それから予定通りに帰ってきたパパに報告した僕達。パパはとっても喜んでくれて、契約記念のパーティーをしてくれたんだ。カロリーナ家族も呼んで、みんなが僕と子ムーンラビットをお祝いしてくれて。
この日のことを僕は、きっと何があろうと、絶対に忘れないよ。子ムーンラビット、僕と家族なってくれて、本当に本当にありがとう!!
ちなみにお父さんムーンラビットはパパが、お母さんムーンラビットはママが名前をつけたいって。それでお父さんムーンラビットがモルト、お母さんムーンラビットがミルに決定した。




