20.家に帰って、これからの事
「楽しかったわね」
『きゅう!!』
「そうでしょう? まだまだ見ていない物はいっぱいよ。でもこれからはいつでも一緒に、お店が集まっている地区へ行けるから、今度また近いうちに一緒に行きましょうね」
『きゅうぅぅぅっ!!』
帰りの馬車の中、とっても楽しそうに、ママとお母さんムーンラビットが話している。僕とパパはママ達と向かい合って座っているんだけど。本当ならその場で横になって、だらっとしたいほどで。
ちなみに僕の膝の上では、子ムーンラビットがだらっとお腹を出して寝ていて。お父さんムーンラビットはお腹までは出していなけど、やっぱりパパの膝の上でだらっと手も足も伸ばして寝ている。
そして馬車の中は、僕達が今日買った荷物で、ほぼほぼ席を埋めていて。馬車の人が良い人で。荷物が多い場合、乗れる乗客が少なくなるから、荷物のお金を取るんだけど。
今回はたまたま一緒に乗る人がいないからって、荷物の分は無料にしてくれたんだ。そうじゃなかったら、結構お金を取られていたと思うよ。
お昼ご飯の後、まずは必要な物を買いに行った僕達。何軒かお店を回って、子ムーンラビット達が気にいる物を探して。みんな気に入った物が買えて。
子ムーンラビットのベッドは、僕のベッドの毛布の模様と似ている物があったからそれに。食器もなるべく僕の物と似ている物を探して、ほぼほぼお揃いに。
だからここまでは、2人でニコニコしていたんだけど。その後のママとお母さんムーンラビットがの買い物が大変で。
どうも家の畑で暮らすようになってから、ママと2人、午後のお茶をよくしていたらしく。ママはお茶とお菓子、お母さんムーンラビットは、ママが素材採取で見つけてきた、ちょっと珍しい草を食べながら、話しをしていたと。
内容は、お母さんムーンラビットが興味のある物に対して質問すると、ママがそれに答えてあげるって感じで。ママがお店が集まっている地区で、こういうお店があって、今は流行はこれで、今人気のお店ではこんな物を売っている。
と、まぁ、色々な話しをしていたらしいんだけど。話しを聞いていて、どんどん興味を持ったお母さんムーンラビット。それからはずっとお店が集まる地区に行きたいって思っていたんだ。
でも人が多い所に、契約していない、しかもかなり小さい魔獣がフラフラ行けば、何があるか分からないから。行けたらどんなに楽しいだろうと思いながら、ずっと我慢をする日が続いていました。
だけどついに、僕と契約できるって、しっかりと魔獣登録ができるって。子ムーンラビットもこの日を待っていてくれたけど、お母さんムーンラビットも同じくらい待ってくれていたんだよ。
そんなお母さんムーンラビットが止まれるわけもなく。最初はママとお母さんムーンラビットについて歩いていたんだけど、最初に僕がダウン。そんな僕とほぼ同時に子ムーンラビットがダウン。
もうどうにも歩けなくなっちゃって、そこからはパパに抱っこをしてもらい。お店に入るたびに、お店に用意されている椅子に座って待つか。入ったお店の近くのベンチに座って待つかをしていて。
そのうち今度はパパとお父さんムーンラビットがついにダウン。最終的には僕とパパと子ムーンラビットとお父さんムーンラビットは、喫茶店みたいなお店で待たせてもらって。
でもそれまでがそれまでだったし、その後もなかなかママ達が帰って来てくれなくて。更に疲れが溜まっちゃってさ。
やっとママ達が戻って来たのは帰る時間ギリギリ。急いで夕飯を買って、馬車に乗って帰って来たんだよ。ママもお母さんムーンラビットも座ることなく、ずっと動いていたのに、馬車でも元気いっぱいのママ達で。どれだけ体力があるのか。
家に着いて、買った荷物はとりあえずそに辺に。まず夕飯を食べて、その後疲れていたけど、ベッドだけはしっかりと各部屋に運んで。後は明日片付けることになったから、僕と子ムーンラビットは、いつもよりもだいぶ早く似ることに。
と、せっかく買ったベッドだったけど、結局子ムーンラビットと、僕のベッドで一緒に寝ることにしたよ。
ベッドに入った途端、はあぁぁぁとため息を吐いた僕。そんな僕のため息と同じタイミングで、大きく息を吐いた子ムーンラビット。思わず顔を見合わせて笑っちゃったよね。
「とうろく、うれしいね」
『きゅ!!』
前足を上げて返事をしてくれ子ムーンラビット。
「これからずっとかぞく、かぞくとってもうれしいね」
『きゅう!!』
「ずっとずっとずっとよろしくね」
『きゅうぅぅぅ!!』
「あのね、ぼくはこれから、まほうのべんきょうをしにいくんだよ」
『きゅ』
「それでね、はやくまほうをつかえるようにがんばるから。なまえをかんがえておこうとおもうんだ」
『きゅ!? きゅうきゅう!!』
せっかくベッドに入ったのに、名前と聞いて喜んでベッドから出て、飛び跳ねる子ムーンラビット。落ち着くのを待って話し再開。
「それでね、ぼくがまほうのれんしゅうをしているあいだに、なまえをかんがえておこうとおもうんだ。でも、もしこムーンラビットが、これがいいってなまえがあれば、それにするから。いまのうちにかんがえておいてね」
『きゅう……、きゅ!!』
手を上げて返事をする子ムーンラビット。僕の話しを分かってくれただろうか? この様子なら大丈夫だと思うんだけど。僕も考えておかないと。もし僕に考えてってなって、慌てて考えなくても良いように。
とりあえず名前の話しだけ済ませた僕。でもこれが限界で、子ムーンラビットも喜んで跳ねていたけど、やっぱり疲れていたからね。そのままベッド戻って来て、その後2人共すぐに寝ちゃったんだ。
こうして魔獣登録を無事に済ませた僕達。その後、学校に通う準備をしたり、他にもムーンラビット達に必要な家具を揃えたり。
家族との新しい生活を楽しく過ごしているうちに。ついに僕は無事、学校に入学したんだ。




