閑話 そういう小説じゃねぇから!!
「女将さん、 今日は作って欲しい料理が有るんだが」
鳥籠のトレジャーハンターと球体の少年がやって来た。
何時に無くマジな雰囲気である。
「何を作って欲しいんですか?」
「言い難いんだが・・・娼婦風スパゲッティと言うのを食べてみたい」
「あぁ・・・材料が無いので厳しいですね」
「材料?」
「アンチョビが必要なんですよ」
「アンチョビって何だ?」
「カタクチイワシの塩漬けをオリーブオイルに浸した物なんですが・・・」
「イワシかぁ・・・魚は高いから無理だな・・・」
肩を落とす二人。
「何で娼婦風スパゲッティを食べたいんですか?」
「いや、 だって娼婦だからさ
女の女将に言うのもアレだが・・・エロい料理なんだろ?」
「中学生ですか、 違いますよ、 色々な説が有って
娼婦は昼食時にも忙しく海のものも畑のものもごった混ぜにしてパスタと和えて食べたとか
娼婦が客をもてなすためとか激務の娼婦が体力を回復するために食べたとか
刺激的な味わいが娼婦を思わせるとか娼婦同様たまに味わえば美味だが
毎日のように食べれば飽きるとか色々な語源が有るんですよ」
「なるほどなぁ・・・じゃあさ
もしも俺が良く食べていた料理がトレジャーハンター風、 って言う風になる可能性も・・・」
「如何でしょうねぇ・・・新しい料理を造り出すって言うのは燃えますが
難しい事だと思いますよ?」
「そうか・・・」
がっくりするトレジャーハンターと少年。
「じゃあ普通にペペロンチーノを二つおくれ」
「はーい」
ペペロンチーノを料理し始めるラビー。
「それにしても娼婦風スパゲティなんて何処で知ったんですか?」
料理をしながら尋ねるラビー。
「あぁ、 雑誌に載ってたんだ」
「雑誌に? グルメ雑誌ですか?」
「まぁ・・・それは良いじゃないか別に」
「・・・・・」
察するラビー、 恐らく青年雑誌だったのだろう。
だが深く追求しまい。
「私も魚とか食べたくなってきましたね・・・
如何にか調達したいです」
「あー・・・危険だし止めといた方が良いぞ」
「そうなんですか?」
「あぁ・・・亜人圏で魚が取れる大瀑布はもうしっちゃかめっちゃかだからな
危険だしあまり行く事はお勧めしないぞ」
「そうですか・・・ペペロンチーノです、 どうぞー」
「お、 来た来た」
トレジャーハンターと少年がペペロンチーノを受取った。




