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ここが地獄の一丁目!!って辛ああああああああああああああ!!

馬車が赤い森の入口に辿り着いた。

馬車から三人の男と一人の令嬢が降りた。


「さて、 ここが赤い森、 ってちょっと待て」


ラビーが赤い森に入ろうとするのを襟を後ろから掴んで止めるフロート。


「何ですか? ここが私の追放場所では無いのですか?」

「いやそうだけど、 待て、 当座の食料と水を渡そう」


そう言ってどっさりと荷物を馬車の後ろから取り出した。


「おやおや、 どうせ死ぬのにお優しい事で、 ですが要りません」

「な、 何故だ!?」

「自分の食い扶持は自分で探せます」

「~~~~~ッ!! 分かっているのか!? ここは猛毒の植物で満ちている土地だぞ!?

そんな土地で食い扶持を探すだって!? そんな事ッ!!」


フロートがラビーを向き直して肩を掴んで喋る。


「放しなさい」


フロートの腕を退かそうとするラビー。

しかしフロートは腕を離そうとしない。


「~~~~~ッ!!」

「放せ」


ごっ、 と炎が噴き出す。


「ふ、 フロート殿!! ここは止めましょう!!

彼女の意思を尊重して」

「黙れッ見習い騎士風情が口を出すな!!これは」

「ちょっとお待ちをフロート殿、 私が姉を説得します」

「・・・・・やってみろ」


フロートがラビーを離した。

ウルがラビーに耳打ちをする。


「気に食わなければ相手が見ていない所で捨てれば良いじゃ無いですか」

「貴方はそうやって・・・そんな事をして良いと思っているの?

心は痛まないの?」

「でもここで殺し合いをする訳には行かないでしょう?」

「・・・・・分かったわ、 とりあえず受け取るわ」


渋々と言いくるめられるラビー。

そしてフロートから荷物を受取った。


「姉上、 その様なドレス姿では動き難いでしょう

普段着を幾つかお持ちしました」

「あら、 愚弟、 気が利くじゃない

良い弟を持てて私は幸せでしたわ」


にこり、 と笑って着替えを受取るラビー。


「それでは皆さん、 ご機嫌よう」


ラビーはそう言って赤い森の奥に進んで行った。

馬車が見えなくなった所で食べ物と飲み物は捨てた。

ついでにドレスも脱いでその場に放置した。

着替えは有難く受け取った。











三日後、 ラビーは喉の渇きを強く感じていた。


「飲み物は持っていても良かったかも・・・」


そんな考えが頭をもたげる。


「喉が渇いた・・・」


そんなラビーの眼の前に川が現れた。

真っ赤な水の川である。


「・・・・・」


毒の川じゃないかと訝しんだが。


「毒杯ならぬ毒川か、 豪勢ね」


そう言って水を手で掬って飲んだ。


「って辛ああああああああああああああ!!」


余りの辛さに吐き出した。

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