1章 4.異世界初バトル
緑色の小人。。。。
ゴブリンです((((;゜Д゜)))
「な、なんだあの緑色...」
(あれはもしかして、ゴブリン!?)
現代で得ている全ての知識をフルに活用し、目の前に広がる現実に当てはめていく。
(あの女の子は大丈夫なのか!?)
女の子は小刻みに震えている。何処か怪我をしている様であった。
ゴブリンは棍棒の様な武器も持ち、辺りを気にしてキョロキョロと様子を伺っている。
「ウガ、ウーギャウガ」
「ギャッギャギャ」
すると奥の方からもう一匹出てくる。二匹のゴブリンが倒れている女の子を見下ろし、手にしている棍棒と真ん中から折れたナイフの様な物を女の子に向けて、何やら話をしているようであった。
(マ、マズイ!!あのままじゃ女の子が!?)
木の近くにある茂みに潜む優には気が付かないゴブリン二匹。優と女の子、ゴブリンたちの距離は約30M。女の子を助け出して、無事にゴブリンたちから離れる。そんな事を考えながら優は近くにあった石を握る。
「フー...」
気づかれずゆっくりと息を整え、とにかく遠くに石を投げる。
ガサッ
「ゲギャ!?」
二匹のゴブリンたちは一斉に音のした方向に向けられる。一匹のゴブリンは体制の低く屈みながら、音の方に前進。棍棒を持ったゴブリンは女の子から離れすぎない程度に距離をとっていた。
前進したゴブリンを見届け、
近くにある握りこぶし程の石を手に持ち、覚悟を決める。
ゴクッ
(よし、やるぞ)
緊張を飲み込むように、口に溜まった唾を飲む。
カサッ
優は静かに立ちあがり、素早くゴブリンとの距離を詰めて持っていた石をゴブリンの頭部に叩き付ける。
ゴッ!
「ギェッ!」
ドサッ
渾身の一撃を頭部に受け倒れるゴブリン。すかさず優は女の子に駆け寄る。
「だ、大丈夫ですか?ここは危険です。さぁ早く立って行きましょう!」
女の子の顔をなるべく見ないように、手を差し出す。
何故顔を見ないのか、それは優には生まれ持った固定スキル?がある。その名は[人見知り]。そして[童貞]から派生される[女性体制-]も相まって、こんな状況にも関わらず、例え女の子であったとしても、アガってしまうのだった。
「あ、ありがとうございます」
優の手を掴み、弱々しく立ち上がる女の子。柔らかそうな素材のワンピースで膝や肘には土が付いている。幸い怪我はしていない様子であった。
「さ、さぁここから早く離れよう。さっきのゴブリンが戻ってきたら、大変...だ」
言い終わる前に先ほど先行していたゴブリンが戻ってきて、優とバッチリ目が合ってしまった。
「ゲギャー!!」
ゴブリンは持っていた折れたナイフを振りかざし走ってくる。優は女の子を自分の後ろに隠すと、手に持っている長さ調節式杖の両端を両手で握り、自分が想像する防御の体制をとる。ゴブリンは優の手前で高くジャンプして、優に襲い掛かる。
(ききききキター!!!)
優はナイフだけは目を反らせまいと必死で追う。
刃物と杖がぶつかり合うカチャカチャと音がする。
しかし刃物vs杖。
防戦一方で勝機は見えない。
すると奥の方から石を叩き付けられて倒れていたゴブリンが頭部より紫色した血を滲ませ、立ち上がっていた。
「ゲギャー!!!!!」
「げっ!?」
(う、嘘だろー!!!!!今のままでもキツイのに、さらに増えるとかヤバすぎるだろー!!!)
何度かナイフから身を守っていたが、優にはもう一匹ゴブリンが追加される事での、絶望感に襲われていた。
(せ、せめて女の子だけでも逃げてもらおう)
そんな事を思っていると、何処からか声が聞こえた。
{やれやれ、もう諦めたのか。早いものだな。}
(だれ!?女の子!?いや、声は男の人だった)
{こっちだこっち。お主の持ってる杖だよ}
「はあぁ!?」
突然の声に折れたナイフを持っていたゴブリンがビクッと驚く!
それほどまでに、優は情けない声を出していた。
戦闘シーンを表すって中々難しく、他の方々を拝見して、凄いなぁと感じる今日この頃です。。。。
(。´Д⊂)
明日も更新頑張るゾー(^^)