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1章 3.杖と一緒に異世界へ

ようやく優くんは異世界にGOです!

少しではあるが、自分の状態を理解してきた優。

死んでしまった事は受け入れたものの、魔法については先に進んでいなかった。


「あの、神様?」

「ん?どないしたん?」

「魔法って、いったい?」

「んー、せやなぁ。。そや!優くんの世界にテレビゲームってあったやろ?そんな感じや!」


(テレビゲームかぁ。ということは、ドラ◯エやエ◯エフの様な感じなのか!?)


神からの説明に心が弾む気持ちになっている優。


「あ!優くん!1つ注意事項があるんよ。君を異世界に転移させることについて、魔力を授ける事になるけどな、世界を破壊出来るほどのチカラとか、向こうのパワーバランスを崩壊させる様なのは、授けられへんで!」


コクッ

首を縦に振る優。

 

(そりゃまぁそうだよなぁ。でも楽しみだなぁ)


「それと、魔力を授ける以外に、餞別や!」


そう言い、神は優の目の前に光る棒状を差し出した。


「うわぁ。キレイですね。これは。。剣?」


光る棒状のものを受け取る優。


「剣なんかとちゃうで。これはなぁ。」


光が弱まり、棒状のものの姿を表した。


「これは。。。。杖!?」


優が居た世界というか、優には見慣れた杖を手にしていた。


「せや!これはなぁ、アンタをここの空間に呼び寄せる時に、一緒に来たんや。ホレ、あのじいさんの杖やと思うで?」


神はそう言うと、ウインドウを指す。


「あっ、大村さん杖持ってないや」

「なんや強いチカラというか、目に見えない何かがあって、杖も一緒に来たんやと思うで」

「それに。。。。まぁええか、杖には特別なチカラが備わってるみたいや、頑張って使いこなせてみぃ」


そう笑顔で話す自称。神。


「杖に特別なチカラ?」

「詳しい話するより、向こうの世界に行った時に、色々とやってみたらええやん」


(それもそうか)


何故か妙に納得をする優。


「優くんの中に魔力を授けたから、これで君も魔法を使える。但し!君の魔力は他の人とは違って特別なモンや。その魔力は大切にして、精進するんやで。ええな?ほんならそろそろ出発するで?」


色々と聞きたいことがあったが、凄まじい情報量をなんとか消化しつつ、首を縦に振る優。


「またな!優くん。君は今のまま、優しい心で、向こうの世界で頑張るんやで!」


「助けてくれてありがとうございました。神様もお元気で!」


丁寧にお辞儀をしながら、謎の関西弁を話す神を残し、消えてゆく優。


「優くんの優しい心と、その杖のチカラを100%使いこなせたら、アンタは英雄になれるで。気張れや。ヘヤチョコ童貞。」


口は悪くも、どこか優しい遠い目で優の身を案じる神を残し、優は異世界へと転移された。





眩しい光の中に居た優は、目を開けられず、困っていた。


(すんごい眩しいんですけど!か、神様!?目をあけたいんですけど!?この光、いつまで続くんですかぁ!?)


心の中で、ヘヤチョコぶりを発揮する優。


(こぉんの、ヘヤチョコ童貞!!)


「えっ!?」

 

神様の声が聞こえた気がして、慌てて目を開けると、既に光は収まっており、初めて見る異世界が広がっていた。しかし声の主は見当たらなかった。声の主を探すことより、目の前の情景に心奪われる優。


「うわぁ~凄い!ここが異世界。。。」


地面は土だが整備されたような一本道が何処までも続いており、標高が異なる山々、エメラルドグリーンな美しい木々、近くには森も見えた。


「なんだか洋風漂う世界観だなぁ」


何処か他人事の様に、目の前に広がる世界に浸っている優。そして優の右手に握られてる大村平次の杖。


「さて、まずは何処に行けばいいんだ?」


通常のRPGゲームであれば、目的があり、情報を得て進む。が、ただ単に第2の人生という事で異世界へ足を踏み入れた優には、目的が存在しなかった。


「まずは、生きる。そこだよなぁ」


目的を生きるという事にして、歩き出そうとした時に、ふと思う。


(あれ?今僕って何を持ってるんだ??)


慌てて自分の持ち物を確認する。


[装備]

武器...長さ調節式杖

防具...少し大きめなハルニレの施設職員制服

...三年もののシューズ




(や、ヤバイ!!何にもないぞ!!あ、焦るな。クールになれ。ここはネガティブじゃなく、ポジティブにか、かか考えるんだ)


今の状況をどう切り抜けるか。優の頭の中では、浮かんでは消えていく案が何通りと想像されていった。

鳥が爽やかに鳴いている中で、優の頭のコンピュータは悲鳴を挙げていた。サバイバルの様な経験を踏んでいる訳もなく、想像の中には、異世界にも関わらず、コンビニ店員になり、アルバイトに勤しむ優の姿が思い描かれていた。それほど優は追い込まれていた。


「キャーーーーー!!!」


「な、なに!?」


想像から妄想への樹海に足を踏み入れていた優を現実に引き戻す悲鳴。優がしゃがみこんでいた所の後ろに広がる森から聴こえた悲鳴。


「ひ、悲鳴?」


優の頭の中には先ほど展開されていた想像は消え、悲鳴が上がった森を見る。

現象として、人は悲鳴を聴いたら立ち止まり、その方向を観て何が起こったのかを確認する。何故確認するのか、それは悲鳴の内容次第で、次に自分の行動を決めて判断しなければならない。その場から逃げる者。足がすくんで立ち止まる者。助けに行く者。様々な行動に分かれる。優は自然と歩いていた。悲鳴がした方向を辿り、森の奥を見ると緑色した小人と女の子らしき人が居た。  




本日の更新はここまでとして、次回はなるべく早く更新したいと思っております。


誤字、脱字、半角のバランスの悪さ。

ご迷惑お掛け致します。


今後ともよろしくお願い致します。

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