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掌編小説集9 (401話~450話)

グラデーション

作者: 蹴沢缶九郎

学校の絵画の授業中、少年は何気なく、パレットの上に出した青色と赤色の絵の具を混ぜてみた。すると、丁度半々の割合で混ざった青と赤の絵の具は紫色になった。少年は次に、青色と黄色の絵の具を混ぜ、緑色を作り出した。

これは面白いと少年は、絵を描く事をそっちのけで、絵の具を混ぜる作業に没頭した。まだ試していない水色に(だいだい)色、肌色に銀色に白色に黒色と、思い付く限りの組み合わせの色を混ぜ、二つの色を混ぜて作った色に、また別の色を混ぜた。

その作業をたまたま目にした教師が、少年のパレット上に作り出された素晴らしい色合いの絵の具を見て驚きの声を上げた。


「これは凄い!! こんなに温かみがあり、人の心を掴む素晴らしい色を私は見た事がない!! 一体どうやって作ったんだい?」


しかし、適当に絵の具を混ぜ合わせ作り出した、それが何色かもわからない少年が、教師のその問いに答えられるはずもなかった。

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