まずは
ピンチの時、ひとりぼっちの時、会いに来てくれるんじゃないかって、ずっと期待してしまう自分がいる。それは愚かな事で、無理な事だってちゃんと気付いているのに。
早く目を覚ませ、自分。
現実を見ろ、自分。
早く、早く。
必死に自身を急かしていたら、あの人の口癖を思い出して、余計悲しくなった。
今の私に必要な事は自分を磨く事だ、私は鼻を啜る。
早くできても中身が無いんじゃ意味ねぇよ、あの人の声が蘇り、気付いたら、はいと返事をしていた。
あの人を完全に忘れるまで、まだまだ時間が掛かりそうだ。