入れ替わりの始まり
それは、突然の事だった。
自転車で下校中、中二の私は、中一の弟とバッタリ交差点で会ってしまい、私達はしばらく黙っていた。最近、仲が悪く、しかも二人だけだったので、すごく気まずかったのだ。
信号が青になり、私はロケットスタートで、弟から離れようと、ペダルを漕ぎ始めた瞬間、
急に辺りが真っ白になり、私達は何かにすいこまれていった。
*
気を失っていたようだ。気がつくと、私達は神殿の様な場所(というか、そのもの)にいた。
私の目の前には、自分と同じくらいの女の子がお祈りの様な事をしていた。その後ろには長い槍を持った兵士がいた。
私は完全に目を疑った。ここはどこなのだろうか。
「勇者さまが二人……?」
女の子が呟いた。そして立て続けに、
「どちらが勇者さまですか?」
弟は黙っていたが、私は反射的に答えた。いや、答えてしまった。
「こっちです」
私は弟を指差した。弟は昔から頭が良く、運動も得意だった。兄である私は、いつも弟に嫉妬したものだ。
弟は慌てたようだったが、私の言葉を聞いた女の子は弟の方を向いて言った。
「私はこのウィシュト王国の第一王女、エクセルム・ロマリス・ウィシュトです。貴方は?」
「え、え~っと……」
弟は顔を赤くして、聞かれているのに名前をいえなかった。
「まだ、心の整理がついていないようですね。こちらへどうぞ」
王女様がそう言うと、弟は城へ案内されて行った。
*
とまぁこんなかんじで私、碇勇哉は、この異世界に召喚されました。
私はどうなったか。
追い出されました。
兵隊さん曰く、一兵卒でも、家族との面会は禁止とのこと。
でも、一週間分の生活費を貰い、異世界にしかないような仕事を3つ紹介してもらい、
旅の準備はオーケーですけど。
まずは、この国の城下街へ!
2話以降、中二病的なワードが出ます。
ご感想待っています。




