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別れ

作者: 木宮卓


 今日、彼女と別れた。


 愛して、たんだけどな。言葉だけじゃ、足りないんだと。そんなこと言ってたかな。それすらもさ、憶えてないんだよ。なんか知らないけど、頭が真っ暗になって。息が上手く吸えなくて、吐くしかなくなって。


 意味わかんね。この感情、なんなんだろうな。


 別に、俺には必要ないし。あんな奴。最初だってアイツからだし。俺は何とも思ってなかったし。

 嘘です。ごめんなさい。結構本気だった。長続きすると思ってさ。気があり得ないくらいに合って。本当は俺なんじゃないかって、思うくらい。だから、手放したくなかった。俺とずっと一緒にいられると、思ってたんだよ。笑えるよな。運命だの、所詮はこの程度だってこと。本当は俺なんか愛されてなかったんだよ。

 でもま、仕方ないってことだよ。これで終わりなんだから、忘れよう。忘れたほうが気が楽だし。


 忘れて。忘れ。


【できない、よなぁ】


 瞼を閉じればお前がいるんだよ。声だって聞こえる。温もりは無い。それが寂しくて。

 傍に居てくれた。ずっと傍に居てくれた。俺なんかの手を握って。 

 その時のことを思い出しながら、手を開いたり閉じたりしようとしても、上手くできない。


 寂しくて、心がぽっかり空いていても、なんとなく自分を見失っていないのは。


【愛してるよ】


 俺の葬式にお前が来てくれると、信じてるからだよ。


 初めまして。木宮卓です。

 これは本当は別サイトで連載する予定だったものです。

 いい雰囲気を出せたと思うので、みなさんにもそれが伝わっているとうれしいです。




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― 新着の感想 ―
[一言] 非常に武骨だけど、切ない恋愛の気持ちを感じました。処女作ということで、期待しています。頑張ってくださいね。
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