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誰にも媚びない孤高のS級ヒロインが、最近なぜか俺にだけ優しいのだが ~ドS級美少女の瑛理子先輩は、俺が好きすぎてデレを隠し切れない~  作者: みなもと十華@3/25二作同時発売
第2章 瑛理子先輩は俺にだけ優しい

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第41話 誰にも渡さない

 眼前に迫る真美さんのお尻。ムッチリとした重量感でありながら、細いウエストとの対比が凄まじい、魅惑のお尻だ。

 しかも真美さんはミニスカートだった。

 ヒラヒラと揺れるフレアミニから、清楚な白い下着がチラチラと見えている。


「うわぁああ! 真美さんストップ!」


 俺は迫りくるデカ尻を、必死に手で受け止めていた。

 このままでは、顔が踏まれてしまうから。


「俊くんのエッチぃ♡ 触りすぎだよ♡」

「触らないと顔に乗っちゃいます!」

「言ったでしょ♡ 俊くんはお尻で半殺しだって♡」


 真美さんは楽しそうな顔で舌を出す。


「えっ、真美さん?」

「ホントはね、ずっと隠していたかったんだよ」


 恍惚こうこつの表情をしながら、真美さんは話し続ける。


「だって俊くんは清楚でお淑やかな人が好きだと思ってたから」

「えっ?」

「でも違ったんだね。万里小路さんみたいに、踏んでくれる人が好きなんでしょ?」


 真美さんからドSオーラが放出される。それは瑛理子先輩を超えるような、もはや魔王レベルの凄まじさで。

 まさか真美さんが、ドSだったなんて。


「ふふっ♡ 俊くん♡ すっとこうしたかったの♡ もう隠さなくても良いよね♡ これから俊くんは、一生私のお尻の下で暮らすの♡ 毎日踏んであげるね♡」


 むぎゅぅ~っ!


 真美さんが体重をかけたことで、顔と尻の隙間が一気に狭まった。もう俺の顔が真美さんのお尻に埋まってしまいそうだ。


「真美さん、ストップ!」

「止められないよ♡ だって、万里小路さんには踏まれてたでしょ」

「それは……」


 確かに瑛理子先輩の脚には、俺の理性を飛ばせる魔性の何かがある。それに、真美さんの胸やお尻にも……。

 でも、こんなのされたら、もう俺は戻れなくなってしまう。

 俺が憧れた、幼馴染のお姉さんとの関係に。


「ほら♡ ほら♡ 俊くんは、もう一生私の椅子だよぉ♡」

「真美さん! 元の優しかった真美さんに戻ってきてぇええ!」

「えっ!」


 俺が叫んだ瞬間、圧し掛かっていたデカ尻から、ふっと力が抜けた。




 ギリギリで解放された俺は、暴れる心臓を落ち着けるのに必死だった。

 あと数ミリで、俺の顔と真美さんのお尻が密着するところだったのだ。


 あれから真美さんは、真っ赤な顔を両手で押さえたまま固まっている。恥ずかしがっているのだろうか。


「あの、真美さん」


 ピクッ!


 声を掛けると、真美さんの体が震えた。


「ご、ごめんね。わ、私……どうかしてた」

「えっと……」

「引いちゃったよね?」


 真美さんは、恐る恐るといった感じに俺を見た。体は小刻みに震えて、何かに怯えるように。


「俺は…………」


 正直なところ引いている。あの優しくて清楚な真美さんが、本当はドSな女王様だったなんて。

 でも、そこまでショックじゃない。


 前の俺だったら、清楚な真美さんの違う一面に驚き、ショックで寝込んでいただろう。

 でも、今は受け入れてしまう自分がいる。

 瑛理子先輩やメアリー先輩に出会って、ドSヒロインに慣れたからだろうか。


「確かに驚きました、でも、そこまで引いてないですよ。真美さんは真美さんですし」

「しゅ、俊くん♡」


 ズズズイッとにじり寄った真美さんは、俺の手をギュッと握った。


「ごめんね俊くん♡ エッチなお姉ちゃんで。私が俊くんを踏みたがるお姉ちゃんでも、嫌いにならないでくれる?」

「はい」


 真美さんの両手に力がこもり、熱を帯びたようなひとみは俺をジッと見つめている。


「真美さんは、ずっと俺が憧れた優しいお姉ちゃんですよ」

「ふぁ♡ 俊くぅん♡」


 真美さんが元に戻ったようだ。ドSオーラは出ていない。

 代わりに妖しげな雰囲気になった気もするけど。


「ああぁ♡ 俊くん踏みたいけど我慢だよ♡ でもでもぉ、食べ物に腋汗や尻汗を入れるのは良いよね♡ あれだけはやめられないの♡ 俊くんは、体の中まで私色に染められちゃうのぉ♡」


 今何か変な単語が聞こえた気がするけど、きっと気のせいだ。気のせいということにしよう。

 詳しく聞くのが怖いから。


「俊くん……ずっと私だけの俊くんでいてくれるよね」


 真美さんの口から、信じられないようなセリフが出た。

 それはどういう意味なんだろうか。

 幼馴染みの弟という意味なのか。それとも……。


「真美さん」

「な、何でもないよ」


 真美さんの様子がおかしい。

 さっきのドSなのもだけど、今度はうつむいて肩を震わせている。


「私……怖いの。俊くんが居なくなっちゃうんじゃないかって」

「俺はどこにも行かないですよ」


 ガバッ!

「俊くん!」


 真美さんが俺の胸に飛び込んできた。

 甘い香りと柔らかな感触が、俺の腕の中に。

 俺がこの腕でギュッとするだけで、真美さんの全てを手に入れられそうな。そんな気がして……。


「俊くん♡」


 上気した顔の真美さんが俺を見つめる。

 すぐ至近距離で。


「あ、あの、真美さん?」

「キス……しよ」

「えっ?」


 真美さんが『キス』って言った。聞き違いじゃないよな?

 でも、どうして……。

 真美さん、もしかして俺のことを?


「ほ、ほら、練習だよ。俊くんがファーストキスする時の」

「ファーストキス……」


 俺は思い出していた。体育祭で瑛理子先輩とキスしてしまったことを。

 あれは不可抗力だ。偶然にくちびるとくちびるが当たてしまっただけで。決して恋人同士のそれじゃない。

 はずなのに……俺の中で瑛理子先輩の想いが、どんどん大きくなっていく。


「ぐぬぬぬぬ……」


 気がつくと、目の前の真美さんが苦悶の表情を浮かべていた。


「俊くん、キスしたことあるんだ?」

「えっ、そ、その……」


 まさか、気づかれた?

 見られていないと思っていたのに。

 それとも、俺の反応でバレバレだったとか?


「むかつく」

「えっ?」


 真美さんの瞳に狂気の炎が灯った。メラメラと嫉妬のような炎が。


「むかつく、むかつくむかつく! 滅茶苦茶むかつく!」

「ま、まま、真美さん?」

「俊くんは私の俊くんなのに! 何でなのよ! 絶対に渡さない!」

「真美さん、落ち着いて――」

「あむっ!」


 真美さんの顔がアップになったと思ったら、俺の口が塞がれていた。真美さんの口で。


「んっ! んんっ!」

「んむっ♡ ちゅ♡ んちゅ♡」


 俺は真美さんにキスされていた。

 何がどうなっているんだ? 俺と真美さんが? 憧れの真美さんが? キスを?


「ちゅぱっ♡」


 真美さんが顔を離すと、口と口の間に唾液が糸を引いた。


「俊くん、万里小路さんと何回したの?」

「あの、その……」

「何回したの?」


 真美さんの瞳が俺を射抜く。有無を言わせぬ迫力で。


「い、一回……で、でもあれは事故で――んんっ!」

「んちゅ♡ んっ♡」


 再び真美さんに口を塞がれた。


「しゅ、俊君♡ ほら、舌を出して」


 真美さんの言葉には、まるで強制力でも働いているみたいだ。

 俺は拒否できず舌を出してしまう。


 レロッ♡ チロッ♡ チロチロ♡


 舌と舌が絡まる。真美さんの舌が、まるで生き物みたいに動き回る。俺の舌をノックしたり、撫で回したりと。


「俊くん♡ 私もう遠慮しないから♡ 俊くんを手に入れるためなら何だってするよ♡ ペロッ♡ しょうがないよね。俊くんが悪いんだよ。私をこうさせたのは俊くんだから」


 ほぼゼロ距離で真美さんが言葉を発する。ときおり舌を絡めながら。

 もう俺は一歩も動けない。まるでサキュバスに魅入られてしまったかのように。



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姉喰い勇者と貞操逆転帝国のお姉ちゃん!

書籍情報
ブレイブ文庫 第1巻
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