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天之川想太(16)高二。本作の主人公?少なくとも中心人物。ヲタクでありおしゃべり。

御法川愛(16)高二。想太の恋人だったが、突然有名になり、二人は微妙な関係に。

四乃森朱里(17)高三。生徒会長。実は想太の恋を邪魔するために来た未来人。

槍ヶ岳ヒカリ(15)高一。インフルエンサーとしてフォロワー獲得に執念を燃やす。

小山内里菜(16)高二。イラスト絵師として、かなりの収入を既に得ている。

多賀康朗(17)高二。通称ガロ。想太の悪友。

想太がクロの科学談義を眼を輝かせながら聞いている横で、朱里は物思いに耽っていた。

科学談義がつまらないのではない。朱里の時代には常識として当たり前なことなのだ。

未来のあの日、言われたことを思い出す。

「パパは過去に戻って、やり直したいって思ったことはないな。パパは誰よりも失敗してきたと思う。だけど、そんな失敗も積み重なって今のパパがあるんだ。だから朱里も、たくさん失敗しなさい。朱里がどんな朱里であってもパパはいつも君の味方だからね」

ぼんやりと想太とクロが話すのを見つめながら過去に話した未来の出来事を回想する。ちょっとしたパラドックスみたいだ。

パパは私が過去に戻ってやろうとしていることを知ったらなんて言うだろう?反対するだろうか?

そんなことを思い悩みながらも、朱里は思考のループから無理矢理自分を引き剥がす。

もう決めたことだ、想太もクロも巻き込んで、後戻りはもうできない。

「会長すごいですよ!これ、核融合炉なんですって!」

無邪気にはしゃぐ想太を見て、クスリと笑う。

普段は少しひねた物言いや皮肉を言うことでクールで大人っぽく見せようとするが、素の少年っぽさがちょくちょく出ていることに本人は気づいていないのだ。

「はいはい、私の時代では当たり前すぎて、なーんの驚きもないけどね」

「ちなみにこの小型核融合炉で、原発一機分のエネルギー供給量と一緒だ」

電子レンジに模した核融合炉を自慢しているクロはクロで三十過ぎても、どこか子供じみている。

男っていくつになっても子供なのね、と朱里は呆れたが、言い古された言葉こそ真実が含まれているものなのかもしれない。

「ちなみに電力は無線で供給してる。だからこの部屋のものはコードが必要ないんだ」

「え?ほんとだ!」

「はいはい、2人とも良い加減にして、クロちゃん、もう完成してるんでしょ?1時間はとっくに過ぎてるんだから!」

「あぁ、はいはい」

クロは大型冷蔵庫まで歩いていき、扉を開くと1センチほどの透明なシールを3枚手のひらに乗せて持ってくる。

「はい、無くすなよ」

「ありがとう、クロちゃん!ほんと天才ね!この時代にはもったいないわ!」

受け取った朱里の手のひらの上に透明なシールにしか見えないものが乗っている。

「これが本当にカメラ?」

「ちょっと想太くん、顔近づけ過ぎ、鼻息で飛ばさないでよ?あとはこれを御法川さんの鞄につけるだけね…」

朱里は少し考えたが、

「想太くん、お願いできる?御法川さん、明日は学校に来るはずだから、隙を見て鞄につけておいてくれないかな。授業の合間にってことになると思うけど」

「分かりました。教室移動の合間にでもつけておきます」

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