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天之川想太(16)高二。本作の主人公?少なくとも中心人物。ヲタクでありおしゃべり。
御法川愛(16)高二。想太の恋人だったが、突然有名になり、二人は微妙な関係に。
四乃森朱里(17)高三。生徒会長。実は想太の恋を邪魔するために来た未来人。
槍ヶ岳ヒカリ(15)高一。インフルエンサーとしてフォロワー獲得に執念を燃やす。
小山内里菜(16)高二。イラスト絵師として、かなりの収入を既に得ている。
多賀康朗(17)高二。通称ガロ。想太の悪友。
次の日の定例報告会で、早速調査の効果があったようだ。
小山内が声を弾ませて報告する。
「現状怪しいアカウントは10個見つけました。1番怪しいのは、このsomilkyway、ソウミルキィウェイ?てアカウントかな…?」
「どう怪しいの?」
「とにかく頻繁にコメントとDMしてます」
朱里はちょっと得意げにあたりを見回すと、里菜を促す。
「読み上げてみて」
「はい…
御法川、遠くから応援してるよ
御法川、今日のテレビ出演よかったよ
御法川、自分らしさ失わうなよ
御法川、、」
「あーー、もう止めてくれーー!」
想太が床に転がるように悶え苦しみながら悲鳴を上げる。
朱里はその様をニヤニヤしながら、小悪魔のような微笑みを浮かべている。
「想太くん、影から応援してって言ったけど、早速ネットストーカーに?」
「えー、想太先輩なの?引くわー…」
「天之河くん…あ、だからミルキーウェイなのね」
「あー、やめて、ほんとゴメンなさい」
顔を隠しても耳まで真っ赤にして隠しきれていない。
「まぁ、これはブロック確定だね〜。ていうか、裏垢作ったって速攻バレちゃうわけ、こんなふうに。だいたい、もう本人もDM見てないでしょう、事務所も目を光らせてるだろうし」
かくして、不名誉なことに第一号ストーカー認定されたのは天之河想太その人なのだった。
「うーん、やっぱり想太くんにはDMとかコメントの類いを見せるには刺激が強いかなぁ…」
「え?会長、なんでですか?」
ヒカリが尋ねると、
「だって、想太くん、天之河さんの元カレだもん。フラれちゃったんだけどね」
「ちょ、会長!」
想太が反論しようとするのを朱里は眼で封じて、
「たった数週間だから、ほんと付き合ってるうちにも入らないかもね」
「想太先輩かわいそう〜。でも、ボッチの先輩がみのりんみたいな美人と一緒にいれただけでも奇跡ですよ!その奇跡の思い出を胸に一生生きてってください」
「誰がボッチだ!しかも一生って、そんな俺はモテないのかよ!」
「先輩、そういうところですよ〜、いちいち、いちいち噛みついて!」
ヒカリはなんだか上機嫌である。
「でも、天之河くんてモテるんだね。あんなスクールカースト上位の人と付き合えるなんて」
里菜が言うのに首を振って、
「御法川はカーストなんて気にする奴じゃないよ。それにスクールカーストなんてピラミッドがあるわけじゃないだろ。あれはただの【スクールカースト上位】って名前の集団なだけだよ。なんなら群れててカッコ悪いよな」
「天之河くん、それはヒガミにしか聞こえないよ」
そんなこと言いながら里菜はクスリと笑う。
事実そうなのだ。学校の中にカーストなんてピラミッドは存在しないのに、勝手に思い込んでいるだけだ。あるのはただのいくつかの仲のいい集団だ。それに外部のものが勝手にラベルを貼るだけだ。
事情も知らない奴らがつけるラベルなんてクソ食らえだ。
想太がそんなようなことを考えたのを見透かしたのか、朱里は微笑みながら言う。
「まぁ、想太くんの主義主張が一貫して孤高のボッチ路線てことは分かったわ。集団行動苦手だもんね。だから、そんな傷心の想太くんにも役割をあげる」
「傷心は余計ですよ(フラれてもないし、今も御法川は俺のこと好きなはずなんだから)…で、俺は何をしたらいいですか?」
すると、御法川のマンションの入口、郵便受け、学校の校門前、そしておそらく芸能事務所の入口の映像が画面に映っている。
「これを監視して、不審者いないかチェックして!あ、でも安心して。AIで人間が画面内にフレームインしたところだけ抽出してるから、24時間分見る必要はないわ。そうね…2倍速で見ていったら、1日2時間くらい?でチェックできると思うわ」
と言ってもなかなかの力業で時間と労力もかかるものだ。そして、やってることはまんまストーカーのようでもある。
想太の複雑な内心にも構わず朱里は説明を続ける。
「で、怪しそうなタイムラインをこうやって保存していって」
指で長押しして、実演してみせる。
「俺の勉強時間がなくなってしまいます!」
「そこは、ゲームやマンガのエンタメ時間削りなさい!」
「それは絶対に無理!」
そうして、想太はめでたく夜の睡眠時間を削ることにして、みなに役割が分担されたところで、報告会は解散になったのだった。




