表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
ツイッター和歌集(2)  作者: 多谷昇太
芥川龍之介

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

77/82

秋山図(2)&河童(1)

 斯くも巧妙に名画を評してみせる芥川の絵への鑑識眼は、それは優れたものなのでしょう。しかし万言を尽くしてみても一幅の絵を描き切ることはやはり出来ません。況や梵の心を、姿をや…です。これが畢竟、芥川の(のみならず我々小説家すべての)終生のテーマなのです。

※因みに下に掲載した、秋山図ならぬこの名画、これAIによって描かれたそうですよ(確かじゃないが)。しかしだとしたら筆跡と云い大したものですね。蛇足だが絵の美女が絵中で年を取って老婆となり、それで名画でなくなる…なんてことはないでしょうよ。飽くまでも見る人の目が、感性が退化したのです。名画は名画です。

※若い頃プラード美術館で見たヴァン・ダイクのピエタ…いつまでも心の中で色褪せることはありませんよ。



https://x.com/i6U3xYCHFkPR8B6/status/1975587881763942658(←ツイートのURLコピペして)

和歌一首…我が小説宣伝⑤河童


自殺して河童の国に転生しパロディうつつ…シニカルならぬ


詞書:「河童」は芥川晩年の頃の作品。主人公は精神病院に隔離中の患者…という設定が意味深です。つまりこれは、この小説の執筆時に彼が自分の精神の錯乱ぶりを隠そうとしていなかったということです。むしろその錯乱自体が彼の人生と(執筆した数々の)小説へのシビアな問い掛け、最終的な、シビアな詰問となっているのです。まず、作品より抜粋した以下の問答を挙げてみましょう。そこでは芥川自身に見立てた河童の詩人トツク君が〝詩人として疲れていた〟がために「いざ、立ちて行かん。娑婆界を隔つる谷へ。岩むらはこごしく、やま水は清く、薬草の花はにほへる谷へ」というゲーテの『ミニヨンの歌』を遺書代わりに残してピストル自殺をしてのけた次第となっています。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ